令和7年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問1
土地基本法C 標準
土地基本法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 国及び地方公共団体は、土地の所有者又は土地を使用収益する権原を有する者(以下この問において「土地所有者等」という。)が社会資本の整備に関連して著しく利益を受けることとなる場合には、その社会資本の整備についての適切な負担を課すための措置を当然に講ずるものとされている。
(2) 政府は、適正な土地の利用及び管理の確保を図るための措置や土地の取引に関する措置、土地に関する調査の実施及び資料の収集に関する措置に関する基本的事項などについての方針を作成し、これを毎年、国会に提出しなければならないものとされている。
(3) 土地所有者等は、土地の利用及び管理並びに取引を行う責務を遂行するために、その所有する土地の所有権の境界の明確化のための措置を講じなければならないものとされている。
(4) 土地は、土地所有者等による適正な利用及び管理を促進する観点から円滑に取引されるものとされ、例外なく投機的取引の対象とされてはならない。
(5) 国及び地方公共団体は、諸条件を勘案して必要な土地の利用及び管理に関する計画を策定するに当たっては、住民その他の関係者の意見を聴取する機会を設けることとされているが、計画に反映させることまでは求められていない。
正解と解説を見る
正解:(4)
解説
【正解 (4)】土地基本法の基本理念からの出題です。
(1) ×:社会資本整備による受益に応じた適切な負担が「求められるものとする」という基本理念の規定であり、国・地方公共団体が負担を課す措置を当然に講ずるとまではされていません(土地基本法)。
(2) ×:政府が定める土地基本方針は閣議決定によるものであり、毎年国会に提出するものとはされていません。毎年国会に提出されるのは土地に関する動向・施策の年次報告(土地白書)です(土地基本法)。
(3) ×:土地所有者等による境界の明確化のための措置は努力義務であり、「講じなければならない」義務ではありません(土地基本法)。
(4) ○:土地は投機的取引の対象とされてはならないとされており、例外は設けられていません(土地基本法)。
(5) ×:計画の策定に当たっては住民その他の関係者の意見を「反映させる」ものとされており、聴取の機会を設けるだけで足りるとはされていません(土地基本法)。
【学習ポイント】土地基本法は理念法であり、「義務」か「努力義務・理念」かのすり替えが定番のひっかけです。「当然に」「〜まで求められていない」等の限定表現に注意しましょう。
この問題の正解・解説は出題当時(令和7年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
📖 関連するテキスト:3-1 土地基本法 ── 基本理念と責務(鑑トレの会員ページ)