平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問28
土地収用法B 重要
土地収用法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 収用委員会の裁決に不服がある者が審査請求をする場合には、その収用委員会を所轄する都道府県知事に対してしなければならない。
(2) 収用委員会の審理は、公開してはならない。ただし、収用委員会は、公益上必要があると認めるときは、公開することができる。
(3) 収用委員会が、必要があると認めて鑑定人に土地の価格を鑑定させるときは、当該鑑定人のうち少なくとも1人は、不動産鑑定士でなければならない。
(4) 収用する土地に対する補償金の額は、明渡裁決の時の価格によって算定しなければならない。
(5) 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、収用委員会を被告としなければならない。
正解と解説を見る
正解:(3)
解説
【正解 (3)】正しいのは(3)です。
(3) ○:法第65条第2項。収用委員会が鑑定人に土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利の価格を鑑定させるときは、鑑定人のうち少なくとも1人は不動産鑑定士でなければなりません。不動産鑑定士の業務に直結する条文です。
(1) ×:収用委員会の裁決についての審査請求は「国土交通大臣」に対してします。都道府県知事ではありません。収用委員会は都道府県知事から独立した行政委員会だからです。
(2) ×:法第62条により、収用委員会の審理は「公開」しなければなりません。非公開とされているのは裁決の会議(合議)です。審理は公開、会議は非公開、と対で押さえてください。
(4) ×:収用する土地に対する補償金の額は、事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて算定します(法第71条)。明渡裁決の時の価格ではありません。
(5) ×:損失の補償に関する訴えは、起業者、土地所有者又は関係人を被告としなければなりません(法第133条第3項)。収用委員会を被告とするのではなく、当事者間の争いとして扱う形式訴訟です。
この問題の正解・解説は出題当時(平成27年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
📖 関連するテキスト:4-1 土地収用法① 事業認定と収用手続(鑑トレの会員ページ)