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平成30年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問1

総論第1章C 標準

不動産鑑定士の責務に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 土地は、土地基本法に定める基本理念に即して投機的取引の対象とされてはならないものである。不動産鑑定士は、このような認識に立って不動産の鑑定評価を行わなければならない。したがって、3~5年後の売却を想定して賃貸事務所ビルに投資を行う不動産ファンドからの依頼は謝絶すべきである。

ロ 不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価の社会的公共的意義を理解し、的確かつ誠実な鑑定評価活動の実践をもって社会一般の信頼と期待に報いなければならない。

ハ 鑑定評価の受付時に依頼者へ「機密保持に関する誓約書」を差し入れた場合に限り、不動産鑑定士はその職務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。

ニ 不動産鑑定士は、自己又は関係人の利害の有無その他いかなる理由にかかわらず、公正妥当な態度を保持し、専門職業家としての良心に従い、誠実に不動産の鑑定評価を行わなければならない。

ホ 縁故又は特別の利害関係を有する場合は公平な鑑定評価を害するおそれがあるので、いかなる場合も、不動産の鑑定評価を引き受けてはならない。したがって、不動産鑑定士の所属する不動産鑑定業者が入居する賃貸事務所ビルの鑑定評価依頼は謝絶すべきである。

(1) イとニ
(2) ハとホ
(3) イとロとホ
(4) イとハとホ
(5) ロとハとニ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】誤っているのはイ・ハ・ホです。 イ ×:土地が投機的取引の対象とされてはならないという基本理念は、鑑定評価に臨む姿勢を示すものであり、不動産ファンドからの依頼を謝絶すべきことを意味しません。3〜5年後の売却を想定した賃貸事務所ビルへの投資は、収益を目的とする通常の投資活動であって投機的取引ではありません。 ハ ×:秘密を守る義務は法律上の義務であり(不動産の鑑定評価に関する法律第6条)、誓約書を差し入れたかどうかにかかわらず負います。不動産鑑定士でなくなった後も同様です。 ホ ×:縁故若しくは特別の利害関係を有する場合等、公平な鑑定評価を害するおそれのあるときは「原則として」引き受けてはならないとされています(総論第1章第4節(5))。いかなる場合も引き受けられないというものではありません。 ロ ○:鑑定評価の社会的公共的意義を理解し、的確かつ誠実な鑑定評価活動の実践をもって社会一般の信頼と期待に報いなければなりません。 ニ ○:自己又は関係人の利害の有無その他いかなる理由にかかわらず、公平妥当な態度を保持しなければなりません。

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この問題に出てくる用語

不動産鑑定士の責務秘密を守る義務

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出典:平成30年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。