令和2年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問30
自然環境保全法D 参考
自然環境保全法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 原生自然環境保全地域内においては、原則として建築物等の新築・改築や木竹の植栽をしてはならない。
(2) 都道府県知事は、原生自然環境保全地域以外の区域で、一定の条件に該当するもののうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要なものを自然環境保全地域として指定することができる。
(3) 森林法の規定に基づいて行う場合等を除き、自然環境保全地域の区域のうち特別地区及び海域特別地区に含まれない区域内において、宅地を造成しようとする者は、環境大臣に届け出る必要がある。
(4) 野生動植物保護地区内において、自然環境保全地域に関する保全事業を執行するためにする場合には、当該野生動植物保護地区に係る野生動植物(動物の卵を含む。)を捕獲し、 若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷することができる。
(5) 原生自然環境保全地域が指定された際に、当該原生自然環境保全地域内において建築物の新築に着手している者がいた場合、その者はその指定の日から一定期間、引き続き当該行為をすることができる。
正解と解説を見る
正解:(2)
解説
【正解 (2)】誤っているのは(2)です。
(2) ×:自然環境保全地域を指定するのは環境大臣です(法第22条第1項)。都道府県知事が指定できるのは都道府県自然環境保全地域であり、両者は別の地域です。原生自然環境保全地域も環境大臣が指定します(法第14条第1項)。国が指定する地域と都道府県が指定する地域の対応関係を整理しておいてください。
(1) ○:原生自然環境保全地域内では、建築物その他の工作物の新築・改築・増築のほか、木竹の植栽も禁止されています(法第17条第1項第1号、第8号)。手を加えないことそのものが保全の内容なので、植えることまで禁止される点が特徴です。
(3) ○:普通地区(特別地区及び海域特別地区に含まれない区域)内で宅地を造成しようとする者は、あらかじめ環境大臣に届け出なければなりません(法第28条第1項第2号)。
(4) ○:自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為には、野生動植物保護地区内の捕獲等の禁止は適用されません。
(5) ○:指定の際に既に行為に着手している者は、指定の日から起算して3月間は引き続きその行為をすることができます(法第17条第4項)。
この問題の正解・解説は出題当時(令和2年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
📖 関連するテキスト:13-4 自然公園法・自然環境保全法(鑑トレの会員ページ)