令和8年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問15
景観法C 標準
景観法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 景観行政団体の長は、景観計画区域内において建築物の新築をしようとする者から当該行為について届出があった場合において、景観計画に定められた建築物の高さの制限に適合しないものをしようとする者又はした者に対し、その届出に係る行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを命ずることができる。
(2) 都道府県である景観行政団体が景観計画を定めようとする場合は、あらかじめ、関係市町村の同意を得なければならない。
(3) 国の機関が、景観地区内の建築物の建築等をしようとする場合は、あらかじめ、その計画が都市計画に定められた建築物の形態意匠の制限に適合するものであることについて、都道府県知事に通知しなければならない。
(4) 景観重要建造物の増築、改築、移転若しくは除却、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をしようとする者は、景観行政団体の長にその旨を届け出るのみで足りる。
(5) 景観計画は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれるものでなければならない。
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正解:(5)
解説
【正解 (5)】景観法の規制手法(届出・勧告中心、形態意匠のみ命令可)の理解を問う問題です。
(1) ×:景観計画区域内の届出制において、建築物の高さの制限など形態意匠以外の事項への不適合に対しては「勧告」ができるにとどまります。変更命令等ができるのは形態意匠の制限に係る場合です(
景観法第16条・第17条)。
(2) ×:都道府県が景観計画を定めようとする場合は、あらかじめ関係市町村の「意見を聴く」ことが必要ですが、「同意」までは要しません(景観法)。
(3) ×:景観地区内で国の機関が建築等をしようとする場合の通知先は「市町村長」であり、都道府県知事ではありません(景観法)。
(4) ×:景観重要建造物の増築・改築・移転・除却、外観を変更する修繕・模様替、色彩の変更には、景観行政団体の長の「許可」が必要であり、届出のみでは足りません(
景観法第22条)。
(5) ○:景観計画は、国土形成計画等の国土計画・地方計画に関する法律に基づく計画及び道路・河川等の施設に関する国の計画との調和が保たれるものでなければなりません(
景観法第8条)。
【学習ポイント】景観法は「景観計画区域=届出・勧告(形態意匠のみ変更命令可)」「景観重要建造物=許可」と、対象ごとの規制の強さの違いが問われます。命令できる場面を限定的に覚えるのがコツです。
この問題の正解・解説は出題当時(令和8年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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