平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問20
建築基準法A 最重要
建築基準法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 法第52 条第1項に定める容積率の限度に関して、用途地域の指定のない区域内の建築物に係る容積率の限度は、所定の数値のうちから、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定められる。
(2) 用途地域以外の地域地区等の指定及び特定行政庁の許可について考慮しないものとする場合、神社は工業専用地域に建築することができる。
(3) 法第52 条第2項各号の規定により前面道路の幅員のメートルの数値に乗ずる数値が10 分の4とされている建築物で、前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合において当該壁面線を越えないもの(ひさしその他の建築物の部分で政令で定めるものを除く。)については、当該前面道路の境界線は、当該壁面線にあるものとみなして、同条第2項から第7項まで及び第9項の規定を適用することができる。ただし、建築物の容積率は、当該前面道路の幅員のメートルの数値に10 分の6を乗じたもの以下でなければならない。
(4) 工業地域内においては、病院は、建築してはならないが、特定行政庁が公益上やむを得ないと認めて許可した場合に限り建築することができる。
(5) 公園、広場、道路、川その他これらに類するものの内にある建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものについては、建ぺい率について定める法第53 条第1項から第4項までの規定は適用されない。
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正解:(4)
解説
【正解 (4)】誤っているのは(4)です。
(4) ×:法第48条第11項(工業地域)のただし書は、「特定行政庁が工業の利便を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない」と定めています。許可事由は2つあり、「公益上やむを得ないと認めて許可した場合に限り」と一方に限定する点が誤りです。用途地域の許可のただし書は、住居系では「良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて」、工業系では「工業の利便を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて」と、地域の性格に応じた文言になっています。
(1) ○:用途地域の指定のない区域内の容積率の限度は、所定の数値のうちから特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し、区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めます。
(2) ○:神社、寺院、教会等は工業専用地域を含むすべての用途地域で建築できます(別表第二(を)項に掲げられていません)。
(3) ○:法第52条第11項の壁面線の指定がある場合の前面道路のみなし規定です。ただし容積率は前面道路の幅員に10分の6を乗じたもの以下という上限がかかります。
(5) ○:法第53条第5項。公園、広場、道路、川等の内にある建築物で特定行政庁が安全上・防火上・衛生上支障がないと認めて許可したものには、建蔽率の規定は適用されません。
この問題の正解・解説は出題当時(平成28年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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