平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問39
税法A 最重要
相続税及び贈与税に関する記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 日本国内(相続税法の施行地をいう。以下この問において同じ。)に住所を有する個人が、日本国内に住所を有しない個人から贈与により日本国外にある財産を取得した場合、当該財産に係る贈与税は課税されない。
(2) 相続人が、実子2人(うち1人は相続の放棄をしている。)及び養子2人(うち1人は民法に規定する特別養子縁組による養子である。)である場合には、相続税の遺産に係る基礎控除額は5,400 万円となる。
(3) 被相続人から相続により財産を取得したその被相続人の配偶者が、相続開始の日の2年前に当該被相続人から贈与により居住用不動産を取得し、贈与税の配偶者控除の特例の適用を受けた場合、その居住用不動産の価額のうちその特例により控除された金額に相当する部分についても、相続税の課税価格に加算する。
(4) 子が親からの贈与により財産を取得した場合、その贈与があった年の12 月31 日においてその子が20 歳以上で、かつ、同日においてその親が60 歳以上であれば、当該贈与財産について相続時精算課税制度を選択することができる。
(5) 相続時精算課税の適用を受けた財産を贈与した者が死亡した場合、その者の死亡に係る相続税の課税価格の計算に当たっては、その相続時精算課税の適用を受けた財産の死亡時における価額と贈与時における価額とのいずれか低い価額が加算される。
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正解:(2)
解説
【正解 (2)】正しいのは(2)です。
(2) ○:遺産に係る基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数です。法定相続人の数の計算では、①相続の放棄をした者もいなかったものとして数え、②養子の数は実子がいる場合は1人まで算入します。ただし特別養子縁組による養子は実子とみなされます。本肢では実子2人+特別養子1人(実子扱い)=3人に、普通養子1人を加えて4人となり、3,000万円+600万円×4=5,400万円です。
(1) ×:贈与により財産を取得した時において日本国内に住所を有する個人は、取得した財産が国外にあるものであっても贈与税の課税対象となります(無制限納税義務者)。
(3) ×:贈与税の配偶者控除の適用を受けた部分は、相続開始前3年以内の贈与であっても相続税の課税価格に加算されません(特定贈与財産)。配偶者の居住の安定を図る制度趣旨によるものです。
(4) ×:相続時精算課税の年齢要件は「贈与の年の1月1日において」受贈者が20歳以上(現行は18歳以上)、贈与者が60歳以上であることです。12月31日ではありません。
(5) ×:相続時精算課税の適用を受けた財産は「贈与時における価額」で相続税の課税価格に加算されます。死亡時の価額と比較して低い方を用いるのではありません。値上がりしても値下がりしても贈与時の価額で固定される点が制度の特徴です。
この問題の正解・解説は出題当時(平成28年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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