令和元年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問39
税法A 最重要
相続税及び贈与税に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用不動産の贈与を受け、その贈与の年の翌年3月15日までにその居住用不動産をその者の居住の用に供し、かつ、その後引き続き居住の用に供する見込みである場合、一定の場合を除き、贈与税の配偶者控除の適用を受けることができる。
(2) 相続時精算課税適用者は、その年中において特定贈与者から贈与により取得した課税対象となる財産の価額が110万円以下であれば、贈与税の申告をする必要はない。
(3) 相続人が、実子3人(うち1人は相続の放棄をしている。)である場合の相続税の遺産に係る基礎控除額は4,800万円となる。
(4) 被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者が、その被相続人からその相続の開始前3年以内の贈与により財産を取得したことがある場合には、その贈与により取得した財産の贈与時の価額を相続税の課税価格に加算する。
(5) 相続時精算課税適用者は、特定贈与者から相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合でも、相続税の課税価格の合計額がその遺産に係る基礎控除額を超え、相続税額がある場合は、相続税の申告書を提出しなければならない。
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正解:(2)
解説
【正解 (2)】誤っているのは(2)です。
(2) ×:出題当時、相続時精算課税適用者は、特定贈与者からの贈与により取得した財産の価額が110万円以下であっても、贈与税の申告をしなければなりませんでした。相続時精算課税には暦年課税のような基礎控除がなく、少額であっても相続時に精算するために申告が必要とされていたためです。
(1) ○:婚姻期間20年以上の配偶者からの居住用不動産の贈与について、翌年3月15日までに居住の用に供し、その後も引き続き居住する見込みであれば、贈与税の配偶者控除の適用を受けられます。
(3) ○:相続の放棄があっても、放棄がなかったものとして法定相続人の数を数えます。実子3人であれば3,000万円+600万円×3人=4,800万円です。
(4) ○:出題当時は、相続開始前3年以内の贈与により取得した財産の贈与時の価額を相続税の課税価格に加算するものとされていました。
(5) ○:相続時精算課税適用者は、特定贈与者から相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合でも、相続税額があるときは申告書を提出しなければなりません。
※令和5年度改正により、令和6年1月1日以後の贈与については、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除が創設され、その範囲内であれば申告が不要となりました。また生前贈与加算の期間も3年から7年へ順次延長されています。本問の(2)(4)は現行法では結論が変わりますので、古い過去問を解く際は注意してください。
この問題の正解・解説は出題当時(令和元年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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