令和2年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問32
森林法C 標準
森林法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 地域森林計画の対象となっている民有林(保安林並びに保安施設地区の区域内及び海岸保全区域内の森林を除く。)において一定規模以上の開発行為をしようとする者は、事前に都道府県知事の許可を得なければならないが、国又は地方公共団体がこれを行う場合は、この限りではない。
(2) 地域森林計画の対象となっている民有林について、新たに当該森林の土地の取得者となるためには、事前に当該森林の土地の所在地の属する都道府県の知事に協議しなければならない。
(3) 森林所有者又は森林所有者から森林経営の委託を受けた者が作成する森林経営計画が対象とする森林の所在地が三つ以上の市町村にわたる場合には、その全ての市町村の長から当該森林経営計画が適当であるとの認定を受けなければならない。
(4) 都道府県知事又は市町村の長は、水源のかん養、土砂の流出防止等の目的を達成するため必要があるときは、森林を保安林として指定することができるが、保安林に指定しようとする森林が民有林である場合には、事前に当該森林の森林所有者の同意を得なければならない。
(5) 森林所有者等は、森林施業に関する測量又は実地調査のため必要があるときは、市町村の長に届出を行った上で、他人の土地に立ち入り、又は測量若しくは実地調査の支障となる立木竹を伐採することができる。
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正解:(1)
解説
【正解 (1)】正しいのは(1)です。
(1) ○:地域森林計画の対象となっている民有林における一定規模を超える開発行為には都道府県知事の許可が必要ですが、国又は地方公共団体が行う場合は許可を要しません(法第10条の2第1項ただし書第1号)。
(2) ×:新たに森林の土地の所有者となった者は、市町村の長にその旨を届け出なければなりません(法第10条の7の2第1項)。事前の都道府県知事への協議ではなく、事後の市町村長への届出です。なお、国土利用計画法の事後届出をしたときは不要とされています。
(3) ×:森林経営計画の認定は市町村の長に求めるのが原則ですが、対象森林が2以上の市町村にわたる場合は、その全部が一の都道府県内にあれば都道府県知事、都道府県をまたぐ場合は農林水産大臣が処理します(法第19条第1項)。全ての市町村長から認定を受けるのではありません。区域が広がるほど権限が上位に移る、という整理です。
(4) ×:保安林を指定するのは農林水産大臣又は都道府県知事であり(法第25条、第25条の2)、市町村の長には指定権限がありません。また、森林所有者の同意も要件とされていません(意見書の提出等の手続は別途あります)。
(5) ×:森林所有者等が測量又は実地調査のため他人の土地に立ち入り、支障となる立木竹を伐採するには、市町村の長の許可が必要です(法第49条第1項)。届出では足りません。
この問題の正解・解説は出題当時(令和2年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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