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令和2年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問35

税法A 最重要

所得税法に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

イ 居住者が、1年以上有していた建物を、他の者が1年以上有していた建物と交換し、その交換により取得した建物をその交換により譲渡した建物の譲渡の直前の用途と異なる用途に供した場合であっても、譲渡所得の金額の計算上、その建物の譲渡はなかったものとみなされる。

ロ 不動産売買業を営む居住者が販売の目的で所有する棚卸資産である土地や建物を譲渡したことによる所得は、譲渡所得とされる。

ハ 居住者が、譲渡所得の基因となる資産を譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額で法人に譲渡した場合には、その譲渡をした日の属する年分の譲渡所得の金額の計算上、その譲渡の時における価額に相当する金額により、その資産の譲渡があったものとみなす。

ニ 居住者が、他の居住者からの贈与により取得した譲渡所得の基因となる資産の譲渡をした場合における譲渡所得の金額は、その譲渡をした居住者がその贈与の前から引き続きその資産を所有していたものとみなして計算する。

ホ 居住者が、保証債務を履行するために譲渡所得の基因となる資産の譲渡をした場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったときは、その行使することができないこととなった金額に対応する部分の金額は、その譲渡をした日の属する年分の翌年分の譲渡所得の金額から控除することができる。

(1) イとロ
(2) イとハ
(3) ロとホ
(4) ハとニ
(5) ニとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】正しいのはハ・ニです。所得税法の譲渡所得に関する問題です。 ハ ○:譲渡所得の基因となる資産を、譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額で法人に譲渡した場合には、時価に相当する金額により譲渡があったものとみなされます(法第59条第1項第2号、施行令第169条)。法人への低額譲渡で含み益を課税せずに移転することを防ぐ規定です。個人に対する低額譲渡ではこのみなし譲渡課税は生じない点も対比して覚えてください。 ニ ○:贈与、相続又は遺贈により取得した資産を譲渡した場合の譲渡所得は、その者が引き続き所有していたものとみなして計算します(法第60条第1項第1号)。取得費と取得時期を引き継ぐため、贈与者のもとで生じた含み益も受贈者の譲渡時にまとめて課税されます。 イ ×:固定資産の交換の特例が適用されるのは、取得資産を譲渡資産の譲渡の直前の用途と「同一の用途」に供した場合です(法第58条第1項)。用途が異なれば譲渡がなかったものとはみなされません。 ロ ×:不動産売買業者が販売の目的で所有する棚卸資産である土地建物の譲渡による所得は、譲渡所得ではなく事業所得です(法第33条第2項第1号)。譲渡所得は資産の値上がり益を清算する所得であり、営業活動から生ずる所得とは性質が異なるためです。 ホ ×:保証債務を履行するため資産を譲渡し、求償権を行使できないこととなったときは、その金額は回収不能額とみなされ、その譲渡をした日の属する年分の譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなされます(法第64条第2項、第1項)。翌年分から控除するのではありません。

この問題の正解・解説は出題当時(令和2年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。

📖 関連するテキスト:18-3 譲渡所得課税① ── 原則と取得費・譲渡費用(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

相続

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出典:令和2年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。