令和6年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問32
農地法B 重要
農地法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 会社法第2条第5号に規定する公開会社は、農地の所有権を取得することができる。
(2) 都府県において、農地の所有権を取得するに当たり、取得後の農地の面積が 50 アールに達しない場合には、農業委員会の許可を受けることはできない。
(3) 農地を農地以外のものにするため、農地の所有権を取得しようとする場合は、いかなる場合であっても、都道府県知事の許可を要する。
(4) 農地の賃貸借について、引渡があった場合でも、これを登記しなければ、その後その農地について物権を取得した第三者に対抗することができない。
(5) 農業委員会は、毎年1回以上、その区域内にある農地の利用の状況についての調査を行い、当該調査の結果、現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地に該当する農地がある場合には、当該農地の所有者等に対し、当該農地の農業上の利用の意向についての調査を行う。
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正解:(5)
解説
【正解 (5)】正しいのは(5)。下限面積要件の廃止など近年の改正点が問われています。
(1) ×:農地所有適格法人となれる株式会社は、公開会社でないもの(株式の譲渡制限のある会社)に限られます。公開会社は農地の所有権を取得できません(
農地法第2条)。
(2) ×:取得後の農地面積が50アールに達しない場合には許可できないとする下限面積要件は、令和5年4月施行の改正で廃止されています。※法改正に注意(
農地法第3条)。
(3) ×:農地転用目的の権利移動(法第5条)の許可権者は都道府県知事等ですが、国・都道府県等が取得する場合や収用による場合など許可を要しない例外があり、「いかなる場合であっても」は誤りです(農地法)。
(4) ×:農地の賃貸借は、引渡しがあったときは、登記がなくても、その後にその農地について物権を取得した第三者に対抗できます(
農地法第16条)。
(5) ○:農業委員会は、毎年1回以上、区域内の農地の利用状況調査を行い、遊休農地(現に耕作されておらず、引き続き耕作されないと見込まれる農地等)がある場合には、所有者等に対し利用意向調査を行います(農地法)。
【学習ポイント】農地法は「3条=農業委員会」「4条・5条=知事等」という許可権者の区別と、引渡しによる対抗力(16条)が頻出です。下限面積要件の廃止は改正論点として今後も注意しましょう。
この問題の正解・解説は出題当時(令和6年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
📖 関連するテキスト:13-1 農地法 ── 農地の定義と3条・4条・5条許可(鑑トレの会員ページ)