令和元年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問25
宅地建物取引業法C 標準
宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者ではない買主Bとの間で建物の売買を行う場合、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定め、これらを合算した額が代金の十分の二を超えるときは、損害賠償の額と違約金にかかる全てが無効になる。
(2) 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者である買主Cとの間で建物の売買を行う場合、法第35条に規定する重要事項の説明を行うに際し、宅地建物取引士による重要事項を記載した書面への記名押印を省略することができる。
(3) 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者ではない買主Dとの間で建物の売買を行う場合、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関する期間について目的物の引渡しの日から一年とする特約をしてはならない。
(4) 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者ではない買主Eとの間で建物の売買を行う場合、Eが手付金を用意することができないときは、Aが当該手付金をEに貸付けることを約して、手付金を100万円とする売買契約の締結を誘引することができる。
(5) 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者である買主Fとの間で既存の建物の売買を行う場合、法第35条に規定する重要事項の説明を行うに際し、建物状況調査の実施の有無について書面を交付する必要はない。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】正しいのは(3)です。
(3) ○:宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、目的物の不適合を担保すべき責任に関し、「引渡しの日から2年以上」となる特約を除き、民法の規定より買主に不利となる特約をしてはなりません(法第40条第1項)。引渡しの日から1年とする特約はこれに反します。
(1) ×:損害賠償額の予定と違約金の合算額が代金の10分の2を超える定めをした場合、無効となるのは「10分の2を超える部分」です(法第38条第2項)。全部が無効になるのではありません。
(2) ×:買主が宅地建物取引業者である場合に省略できるのは、宅地建物取引士による「説明」です。重要事項を記載した書面の交付は必要であり、宅地建物取引士の記名も省略できません。
(4) ×:手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為は禁止されています(法第47条第3号)。
(5) ×:買主が宅地建物取引業者であっても、重要事項を記載した書面の交付は必要です。既存建物では建物状況調査の実施の有無等も記載事項となります。
※押印を要するとされていた書面は、令和4年の改正により記名で足りることとされています。
この問題の正解・解説は出題当時(令和元年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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