平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問25
宅地建物取引業法C 標準
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 宅地建物取引業を営もうとする者は、一の市町村の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあっては当該事務所の所在地を管轄する市町村長の、一の都道府県内における二以上の市町村にまたがって事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあっては当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事の、二以上の都道府県にまたがって事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあっては国土交通大臣の免許を受けなければならない。
(2) 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定してはならない。
(3) 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄して、当該宅地建物取引業者はその手付と同額を償還して、契約の解除をすることができる。
(4) 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関し、民法第570条において準用する同法第566条第3項に規定する期間についてその目的物の引渡しの日から1年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならない。
(5) 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は賃借の代理又は媒介に関して、取引の相手方等から同意を得た場合であったとしても、国土交通大臣の定める額を超えて報酬を受けることができない。
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正解:(5)
解説
【正解 (5)】正しいのは(5)です。
(5) ○:法第46条第2項。宅地建物取引業者は、国土交通大臣が定める報酬額を超えて報酬を受けてはなりません。相手方の同意があっても超過受領は許されません。報酬額の上限規制は当事者の合意で動かせない強行規定です。
(1) ×:宅地建物取引業の免許は、二以上の都道府県に事務所を設置する場合は国土交通大臣、一の都道府県内にのみ事務所を設置する場合は当該都道府県知事が行います。市町村長の免許という制度はありません。
(2) ×:法第38条第1項により、損害賠償の額の予定又は違約金の定めは禁止されておらず、これらを合算した額が代金の10分の2を超える定めをしてはならないとされています。超える部分が無効となります(同条第2項)。
(3) ×:法第39条第2項により、宅地建物取引業者が解除する場合は手付の「倍額」を償還します。同額ではありません。買主は手付を放棄、業者は倍返し、という非対称が要点です。
(4) ×:法第40条第1項により、買主に不利な特約が許されるのは引渡しの日から「2年以上」となる特約をする場合です。1年以上ではありません。
【法改正の注意】民法改正(令和2年4月施行)により、法第40条の文言は「種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任」に改められています。2年以上という枠組みは維持されています。
この問題の正解・解説は出題当時(平成27年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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