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平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問6

総論第4章C 標準

不動産の価格の諸原則に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 不動産の価格に関する諸原則は、不動産の価格形成の過程における基本的な法則性を現したものであるが、不動産は他の財と異なる自然的特性及び人文的特性を有するため、一般の経済法則とは異なる不動産に固有の原則と解されている。

ロ 不動産の価格に関する諸原則は、孤立しているものではなく、相互に関連しているものである。例えば、不動産の価格は、代替可能な他の不動産又は財との間の競争の過程において形成されるものであるから、代替の原則は競争の原則と関連している。

ハ 不動産の最有効使用を判定するためには、当該不動産の構成要素の組み合わせが均衡を得ているかどうかを分析する必要がある。これは例えば複合不動産について、当該複合不動産の現実の利用方法が、更地としての最有効使用と一致しているか否かの分析を意味し、一致している場合には最有効使用と判定できる。

ニ 不動産の現実の利用方法は必ずしも最有効使用に基づいているものではないため、収益逓増及び低減の原則や寄与の原則を活用し、追加投資の効率やその適否等を判断の上、最有効使用を判定すべきである。

ホ 不動産の最有効使用を判定するためには、当該不動産とその環境との適合性を分析する必要がある。これはすなわち当該不動産の利用方法がその地域の標準的使用に一致しているか否かの分析を意味し、一致している場合には最有効使用と判定できる。

(1) イとハ
(2) ロとニ
(3) ハとホ
(4) イとハとホ
(5) イとニとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】誤っているのはイ・ハ・ホです。 イ ×:不動産の価格に関する諸原則は、一般の経済法則に基礎を置くものです。不動産に他の財と異なる特性があるため現れ方に特徴はありますが、需要と供給、代替、競争といった原則そのものは経済一般に通じるものであり、「不動産に固有の原則」ではありません。 ハ ×:均衡の原則は、不動産の構成要素の組合せが均衡を得ているかという内部の問題を扱うものです。複合不動産の現実の利用方法が更地としての最有効使用と一致するかどうかの分析ではありません。また、仮に一致していても、それだけで最有効使用と判定できるものでもありません。 ホ ×:適合の原則は、不動産がその環境に適合しているかを分析するものです。地域の標準的使用との一致は判断の手がかりにはなりますが、標準的使用と一致していれば最有効使用と判定できる、と言い切ることはできません。最有効使用は個別の不動産について判定するものであり、標準的使用と一致しないことも当然にあります。 ロ ○:諸原則は相互に関連しています。代替可能な不動産又は財との競争の過程で価格が形成される以上、代替の原則は競争の原則と結びついています。 ニ ○:現実の利用方法が最有効使用とは限らないため、収益逓増及び逓減の原則や寄与の原則を活用して追加投資の効率や適否を判断し、最有効使用を判定します。

📖 関連するテキスト:9-1 諸原則の体系(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

最有効使用標準的使用

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出典:平成28年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。