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平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問5

総論第3章B 重要

不動産の価格を形成する要因に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 建物に係る個別的要因の1つである「建築の年次」を確認する場合は、建物の新築・増改築・移転が実施された年次のみならず、修繕・模様替えが実施された年次も確認する必要がある。
(2) 区分所有建物及びその敷地の場合は、区分所有建物が存する一棟の建物及びその敷地の個別的要因のうち、建物に係る要因である「長期修繕計画の有無及びその良否並びに修繕積立金の額」を確認する必要がある。
(3) 建物の建築資材としてアスベストが含有する吹付け材の使用が認められる場合は、当該吹付け材に係る飛散防止等の措置の実施状況のほか、対策工事の要否及び対策工事費について確認する必要がある。
(4) 賃貸用の事務所ビルにおいて、基準階床面積や天井高、共用施設の状態等は、収益還元法の適用における支払賃料や空室率、還元利回りの査定等に影響を及ぼす重要な価格形成要因である。
(5) 賃貸用不動産の場合は、賃貸借契約の内容の確認等を通じて、賃貸借当事者間における躯体・設備・内装等の資産区分及び修繕費用等の負担区分を明確にする必要がある。

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正解:(2)

解説

【正解 (2)】誤っているのは(2)です。 (2) ×:「長期修繕計画の有無及びその良否並びに修繕積立金の額」は、一棟の建物及びその敷地の個別的要因のうち「建物及びその敷地に係る要因」に分類されています(運用上の留意事項Ⅷ)。「建物に係る要因」ではありません。建物に係る要因は建築の年次、面積・高さ・構造・材質、設計・設備等の機能性、施工の質と量、維持管理の状態等です。修繕計画と積立金は、建物と敷地を一体として長期に維持していく体制の問題として整理されています。 (1) ○:建築の年次の確認では、新築・増改築・移転の年次に加えて修繕・模様替えの年次も確認する必要があります。実質的な建物の状態を把握するためです。 (3) ○:アスベスト含有吹付け材が認められる場合には、飛散防止等の措置の実施状況に加え、対策工事の要否及び工事費についても確認する必要があります。除去費用は価格に直接影響します。 (4) ○:賃貸用事務所ビルの基準階床面積、天井高、共用施設の状態等は、支払賃料、空室率、還元利回りの査定に影響する重要な価格形成要因です。 (5) ○:賃貸用不動産では、賃貸借契約の内容を確認して躯体・設備・内装等の資産区分及び修繕費用等の負担区分を明確にする必要があります。負担区分は運営費用の水準を左右します。

📖 関連するテキスト:6-1 価格形成要因と一般的要因の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

価格形成要因個別的要因収益還元法還元利回り支払賃料賃貸借

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出典:平成28年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。