令和5年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問35
各論第3章A 最重要
証券化対象不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、下記において不動産鑑定評価基準各論第3章については、「各論第3章」という。
(1) 証券化対象不動産の鑑定評価であることがあらかじめ判明している場合でも、鑑定評価の依頼目的、条件及び依頼が必要となった背景について依頼者に明瞭に確認を行わなければならない。
(2) 対象不動産が不動産特定共同事業法に規定する不動産特定共同事業契約に係る不動産取引の目的となることが確定していなくとも、当該目的となる見込みがある場合には各論第3章における証券化対象不動産に該当する。
(3) 証券化対象不動産の鑑定評価においては、プロパティマネジャーと関与不動産鑑定士との関係等について、利害関係の有無に関わらず鑑定評価報告書に記載しなければならない。
(4) 各論第3章におけるDCF法の適用等の原則では、預り金的性格を有する一時金は、それを授受する期には計上せず、利回りの考え方を付記したうえで運用益を計上しなければならない。
(5) 各論第3章には、「証券化関係者」として、エクイティ投資家、特別目的会社・投資法人・ファンド等の例示がある。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】証券化対象不動産の鑑定評価の出題です。
(1) ○:証券化対象不動産であることがあらかじめ判明している場合でも、依頼目的、条件及び依頼が必要となった背景の明瞭な確認は必要です(基準各論第3章)。
(2) ○:不動産特定共同事業契約に係る不動産取引の目的となることが確定していなくとも、その見込みがある場合には証券化対象不動産に該当します。
(3) ×:基準各論第3章第3節Ⅲが鑑定評価報告書への記載を求めるのは、①依頼者が証券化関係者(オリジネーター、アレンジャー、アセットマネジャー、レンダー、エクイティ投資家又は特別目的会社・投資法人・ファンド等)のいずれであるかの別、②依頼者と証券化関係者との資本関係又は取引関係の有無及びその内容、③その他依頼者と証券化関係者との特別な利害関係を有する場合のその内容であり、いずれも「依頼者と証券化関係者との」関係です。証券化関係者の例示にプロパティマネジャーは含まれません。なお、関与不動産鑑定士及び関与不動産鑑定業者に係る利害関係等の記載は総論第9章第2節Ⅸによるものであり、本肢とは記載の根拠・主体が異なります。
(4) ○:預り金的性格を有する一時金は、授受する期には計上せず、利回りの考え方を付記した上で運用益を計上します(基準各論第3章)。
(5) ○:証券化関係者として、エクイティ投資家、特別目的会社・投資法人・ファンド等が例示されています。
【学習ポイント】各論第3章第3節Ⅲは「依頼者と証券化関係者との」関係の記載を求めるもので、「関与不動産鑑定士及び関与不動産鑑定業者に係る利害関係等」(総論第9章第2節Ⅸ)とは記載の主体が異なります。証券化関係者の例示(オリジネーター、アレンジャー、アセットマネジャー、レンダー、エクイティ投資家、特別目的会社・投資法人・ファンド等)も正確に押さえましょう。
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