令和7年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問13
都市再開発法B 重要
都市再開発法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 都市再開発法において、借家権とは、建物の賃借権(一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)及び配偶者居住権をいう。
(2) 第一種市街地再開発事業の権利変換計画において、施行地区内の土地(指定宅地を除く。)に存する建築物について借家権を有する者に対しては、原則として、当該建築物の所有者に与えられることとなる施設建築物の一部について借家権が与えられるように定めなければならない。
(3) 組合施行の第一種市街地再開発事業において、組合員の全ての同意を得たときは、借家権の取得を希望しない旨の申出の有無にかかわらず、権利変換計画において、施行地区内の土地に存する建築物について借家権を有する者に対し、施設建築敷地又は施設建築物に関する権利が一切与えられないように定めることができる。
(4) 地方公共団体施行の第一種市街地再開発事業(施行地区内の権利者等の全ての同意が得られている場合等を除く。)において、権利変換計画において賃借権が与えられるように定められた施設建築物の一部については、所有者と賃借権者の間で借家条件についての協議が行われるが、当該協議が所定の日までに成立しないときは、当事者の申立てにより、市街地再開発審査会の議決を経て、施行者たる地方公共団体が家賃額等について裁定することができる。
(5) 第二種市街地再開発事業の施行地区内の土地に存する建築物について借家権を有する者は、施行者に対し、施設建築物の一部の賃借りを希望する旨の申出をすることができる。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】借家権者の保護に関する問題です。
(1) ○:都市再開発法における借家権には、建物の賃借権(一時使用のためのものを除く)のほか配偶者居住権が含まれます(
都市再開発法第2条)。
(2) ○:借家権者には、原則として、当該建築物の所有者に与えられる施設建築物の一部について借家権が与えられるように権利変換計画で定めなければなりません(都市再開発法)。
(3) ×:借家権が一切与えられないように定める、いわゆる全員同意型の権利変換計画には、組合員のみならず借家権者を含む関係権利者全員の同意が必要です。組合員全員の同意のみで、申出をしていない借家権者の権利を奪うことはできません(
都市再開発法第110条)。
(4) ○:地方公共団体施行における借家条件(家賃額等)の裁定の記述のとおりです(都市再開発法)。
(5) ○:第二種市街地再開発事業においても、借家権者は施設建築物の一部の賃借りを希望する旨の申出をすることができます(都市再開発法)。
【学習ポイント】全員同意型(110条)の「全員」は組合員ではなく「関係権利者全員」。同意の範囲を狭めて権利者保護を骨抜きにする肢は誤り、と趣旨から判断できるようにしましょう。
この問題の正解・解説は出題当時(令和7年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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