令和8年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問21
マンション建替え等円滑化法C 標準
マンションの建替え等の円滑化に関する法律に基づくマンション建替事業に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 権利変換計画における施行再建マンションの区分所有権又は敷地利用権の価額の概算額は、マンション建替事業に要する費用及び都道府県知事等によるマンション建替組合(以下この問において「組合」という。)の設立の認可の公告のあった日から起算して 30 日の期間を経過した日における近傍類似の土地又は近傍同種の建築物に関する同種の権利の取引価格等を考慮して定める相当の価額を基準として定めなければならない。
(2) 権利変換手続開始の登記があった後においては、当該登記に係る施行マンションの区分所有権若しくは敷地利用権を有する者(組合が施行するマンション建替事業にあっては、組合員に限る。)又は当該登記に係る隣接施行敷地の所有権若しくは借地権を有する者は、これらの権利を処分するときは、マンション建替事業を施行する者(以下この問において「施行者」という。)の承認を得なければならないが、正当な理由がある場合、施行者の承認を得ないでした処分であっても、施行者に対抗することができる。
(3) 組合は、権利変換計画に対する都道府県知事等の認可を申請しようとするときは、権利変換計画について、例外なく、あらかじめ、総会の議決を経るとともに施行マンション又はその敷地について権利を有する者(組合員を除く。)及び隣接施行敷地がある場合における当該隣接施行敷地について権利を有する者の同意を得なければならない。
(4) 組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。
(5) 施行者は、権利変換期日後マンション建替事業に係る工事のため必要があるときは、施行マンション又はその敷地(隣接施行敷地を含む。)を占有している者に対し、その明渡しを求めることができるが、明渡しの期限は、明渡しの請求をした日の翌日から起算して2ヵ月を経過した後の日でなければならない。
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正解:(1)
解説
【正解 (1)】マンション建替事業の権利変換手続に関する問題です。
(1) ○:施行再建マンションの区分所有権・敷地利用権の価額の概算額は、事業に要する費用及び組合設立認可の公告日から起算して30日を経過した日における近傍類似・近傍同種の権利の取引価格等を考慮して定める相当の価額を基準として定めなければなりません(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)。
(2) ×:権利変換手続開始の登記後に施行者の承認を得ないでした処分は、施行者に対抗することができません。「正当な理由があれば対抗できる」とする点が誤りです(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)。
(3) ×:権利変換計画の認可申請には総会の議決と関係権利者の同意が原則として必要ですが、同意を得られない場合に関する例外的な取扱いが設けられており、「例外なく」とはいえません(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)。
(4) ×:賦課金として金銭を賦課徴収できる相手は「組合員」であり、参加組合員に対しては負担金及び分担金を徴収します(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)。
(5) ×:権利変換期日後の明渡し請求の期限は、請求をした日の翌日から起算して「30日」を経過した後の日でなければなりません。「2ヵ月」ではありません(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)。
【学習ポイント】明渡し期限30日、価額算定の基準日(認可公告日から起算して30日を経過した日)など「30日」がこの法律のキー数値です。都市再開発法の権利変換手続と対比しながら整理すると効率的です。
この問題の正解・解説は出題当時(令和8年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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