平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問2
総論第1章C 標準
土地の特性に関する次の記述のうち、人文的特性と直接関係のない記述はどれか。
(1) ある宅地を売却しようとしたところ、共同住宅の建設を計画する購入希望者と、事務所ビルの建設を計画する購入希望者が競合した。
(2) 眺望に優れた別荘地の購入を検討していたが、希望する土地の物件は崖地を多く含むため、同等の眺望が得られ、かつ崖地を含まない物件を探したが、見つからなかった。
(3) 資材置き場として利用されていた宅地が、分割されて、共同住宅と倉庫の敷地となった。
(4) 自治体の各種施策により人口が増加し、住宅地としての利用のみならず、日用品を扱う店舗地としての利用も増えてきた。
(5) 町の雇用を支えていた工場が撤退したため、住宅需要が減少し、土地の価格が大きく下落した。
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正解:(2)
解説
【正解 (2)】人文的特性と直接関係がないのは(2)です。
土地の自然的特性は地理的位置の固定性、不動性、永続性、不増性、個別性(非同質性、非代替性)等であり、固定的・硬直的です。これに対し人文的特性は用途の多様性(用途の競合、転換及び併存の可能性)、併合及び分割の可能性、社会的及び経済的位置の可変性等であり、可変的・伸縮的です(総論第1章第2節)。
(2) ×(人文的特性と無関係):同等の眺望が得られ、かつ崖地を含まない代替物件が見つからないという事象は、土地に同一のものが存在しないという「個別性(非代替性)」の現れです。これは自然的特性に属します。
(1) ○:共同住宅と事務所ビルの購入希望者が競合するのは「用途の多様性(用途の競合)」です。
(3) ○:資材置き場が分割されて共同住宅と倉庫の敷地になるのは「併合及び分割の可能性」です。
(4) ○:人口増加により住宅地に加えて店舗地としての利用が増えるのは「社会的及び経済的位置の可変性」です。
(5) ○:工場の撤退により住宅需要が減少して価格が下落するのも「社会的及び経済的位置の可変性」の現れです。
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