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平成29年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問15

総論第6章B 重要

地域分析に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 近隣地域の特性を把握する場合には、近隣地域の用途を純化すべきではない。

ロ 農家住宅地域については過疎化現象が著しく進んでいる地域もあり、同一需給圏の把握に当たっては、集落規模や公共施設の整備の状態等の地域の熟成度等に係る要因、都心との距離や交通施設の状況等の生活利便性等に係る要因を分析するほか、人口減少・高齢化の程度が価格水準に影響を与えることにも留意すべきである。

ハ 保養等の目的で利用する別荘の建設を目的に開発された住宅地域については、一般的には自然環境が良好な景勝地等にあり、周辺地域とは利用形態・価格水準は大きく異なることから、その同一需給圏は広域的に把握される傾向がある。

ニ 大工場地について、内陸部に立地する工場地域と、臨海部に立地する工場地域が存する場合、これらの価格が同一水準であれば、同一需給圏を両工場地域の存する範囲として把握しなければならない。

ホ 高度商業地の同一需給圏は、一般に広域的な商業背後地を基礎に成り立つ商業収益に関して代替性の及ぶ地域の範囲に一致する傾向がある。ただし、地縁的選好性により地域的範囲が狭められる傾向がある。

(1) イとロ
(2) イとホ
(3) ロとハ
(4) ハとニ
(5) ニとホ

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正解:(3)

解説

【正解 (3)】正しいのはロ・ハです。 ロ ○:農家住宅地域の同一需給圏の把握では、集落規模や公共施設の整備状態等の地域の熟成度、都心との距離や交通施設の状況等の生活利便性を分析するほか、人口減少・高齢化の程度が価格水準に影響することにも留意します。 ハ ○:別荘地は自然環境が良好な景勝地等に立地し、周辺の一般住宅地域とは利用形態も価格水準も異なるため、代替関係は遠隔地の同種の別荘地との間に成立します。したがって同一需給圏は広域的に把握される傾向があります。 イ ×:近隣地域は用途的観点から区分される地域であり、その特性を把握する際には用途を純化して捉える必要があります。「純化すべきではない」は誤りです。 ニ ×:同一需給圏は、対象不動産と代替関係が成立し価格形成に相互に影響を及ぼす圏域です(総論第6章第1節Ⅱ1.(2))。内陸部の工場地と臨海部の工場地は、港湾利用の有無という立地条件が本質的に異なり、価格水準がたまたま同一でも代替関係が成立するとは限りません。価格が同水準であることだけを理由に同一需給圏として把握しなければならないわけではありません。 ホ ×:前段は高度商業地の説明として正しいのですが、後段の「地縁的選好性により地域的範囲が狭められる傾向」は近隣商業地や普通商業地に妥当する説明です。広域的な商業背後地を基礎とする高度商業地には当てはまりません。

📖 関連するテキスト:13-1 地域分析の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

同一需給圏近隣地域地域分析

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出典:平成29年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。