令和4年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問29
土壌汚染対策法B 重要
土壌汚染対策法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、以下の記述のうち、「都道府県知事」は土壌汚染対策法施行令で定める市の長を含むものとする。
(1) 土壌汚染対策法において「特定有害物質」とは、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の物質(放射性物質を除く。)であって、それが土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。
(2) 使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場又は事業場の敷地であった土地の所有者等は、一定の場合を除き、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について、指定調査機関に調査させて、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。
(3) 3,000平方メートル以上の土地の売買をしようとする者は、当該土地が特定有害物質によって汚染されているおそれがあるものとして一定の基準に該当する場合は、当該土地の売買契約を締結する日の30日前までに、当該土地の場所及び売買予定日その他環境省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
(4) 形質変更時要届出区域は、土壌汚染状況調査の結果、その土地の土壌の特定有害物質による汚染状態が一定の基準に適合しないものの、当該汚染による人の健康に係る被害が生ずるおそれがないと認められるため、当該汚染の除去等の措置を講ずることが不要な区域である。
(5) 土地の所有者等は、土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について自主的に調査した結果、汚染状態が一定の基準に適合しないと思料するときは、都道府県知事に対し、当該土地の区域について要措置区域又は形質変更時要届出区域の指定をすることを申請することができる。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】届出が必要なのは一定規模以上の「土地の形質の変更」であり、売買に届出義務はありません。
(1) ○:特定有害物質の定義のとおりです(
土壌汚染対策法第2条。放射性物質は除かれます)。
(2) ○:使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場等の敷地であった土地の所有者等には、指定調査機関による調査と知事への報告義務があります(同法第3条)。
(3) ×:届出制度が設けられているのは、3,000平方メートル以上(有害物質使用特定施設に係る工場等の敷地は900平方メートル以上)の「土地の形質の変更」をしようとする場合で、着手の30日前までに届け出るものです。土地の「売買」を対象とする届出制度は存在しません(同法第4条)。
(4) ○:形質変更時要届出区域は、基準不適合だが健康被害のおそれがなく、汚染除去等の措置が不要な区域です(同法第11条)。
(5) ○:自主調査の結果に基づき、土地所有者等は区域指定の申請をすることができます(同法第14条)。
【学習ポイント】法の契機は「施設廃止(3条)・形質変更(4条)・健康被害のおそれ(5条)・自主申請(14条)」の4つで、売買や賃貸借は契機ではありません。存在しない制度を作るひっかけに注意しましょう。
この問題の正解・解説は出題当時(令和4年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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