令和6年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問34
国有財産法C 標準
国有財産法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 地上権、賃借権、地役権及び鉱業権は、国有財産法が対象とする国有財産の範囲に含まれる。
(2) 普通財産の売払い又は譲与をする場合は、あらかじめ一定の用途に供させる目的で売払い又は譲与を行う場合に限り、その買受人又は譲与を受けた者に対して用途並びにその用途に供しなければならない期日及び期間を指定しなければならない。
(3) 各省各庁の長は、行政財産を貸し付けた場合において、その貸付期間中に公益事業の用に供するため必要を生じたときは、貸付契約を解除することができるが、その際、当該財産の借受人は、当該各省各庁の長に対し、解除により生じた損失の補償を求めることができる。
(4) 国有財産法の規定において、行政財産を売払いの目的とすることは禁じられており、当該規定に違反する行為は取消しの対象となる。
(5) 普通財産の売払代金について、各省各庁の長は、その代金を一時に支払うことが困難であると認めるときは、確実な担保を徴し、利息を付し、5年以内の期間に限り延納の特約をすることができるが、当該財産の譲渡を受けた者が地方公共団体である場合には、利息を付することなく延納の特約をすることができる。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】正しいのは(3)。行政財産の貸付契約の解除に伴う損失補償の規定です。
(1) ×:国有財産の範囲に含まれる権利は、地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利等であり、賃借権(債権)は含まれません(
国有財産法第2条)。
(2) ×:普通財産の売払い又は譲与をする場合、各省各庁の長は、その買受人又は譲与を受けた者に対して用途並びにその用途に供しなければならない期日及び期間を指定しなければならないとされています(政令で定める場合を除く)。本肢は「あらかじめ一定の用途に供させる目的で売払い又は譲与を行う場合に限り」と適用場面を限定している点が誤りです(
国有財産法第29条)。
(3) ○:行政財産を貸し付けた場合において、その貸付期間中に国等において公共用等に供するため必要を生じたときは貸付契約を解除することができ、この場合、借受人は解除により生じた損失の補償を求めることができます(国有財産法)。
(4) ×:行政財産は、一定の例外を除き売払い等の処分をすることができず、これに違反する行為は「無効」とされています。「取消しの対象」ではありません(
国有財産法第18条)。
(5) ×:普通財産の売払代金の延納特約(5年以内・確実な担保・利息付)について、相手方が地方公共団体である場合に無利息とできる旨の規定はありません(国有財産法)。
【学習ポイント】「処分制限違反=無効(取消しではない)」は民法の知識と横断で狙われる論点です。延納特約の3要件(5年以内・確実な担保・利息)はセットで暗記しましょう。
この問題の正解・解説は出題当時(令和6年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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