令和8年 不動産鑑定士試験 短答式 行政法規 問5
国土利用計画法B 重要
国土利用計画法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 注視区域に所在する土地について土地に関する権利を有している者は、法第 27 条の4第1項の規定による届出をした場合において、勧告を受けたときは、都道府県知事に対し、当該土地に関する権利を買い取るべきことを請求することができる。
(2) 監視区域に指定された、都市計画法第7条第1項に規定する市街化区域に所在する 3,000 平方メートルの土地を所有するAは、これを一団の土地としてB、C、Dにそれぞれ 1,000 平方メートルずつに分割して売却した。この場合、土地取引の当事者であるA、B、C、Dは、契約の締結前に、予定対価の額や土地の利用目的などを都道府県知事に届け出なければならない。
(3) 都道府県知事は、法第 23 条に基づく事後届出に係る土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的に従った土地利用が、土地利用基本計画その他の土地利用に関する計画に適合せず、地域の適正かつ合理的な土地利用を図るため著しい支障があると認めるときは、届出のあった日から2週間以内に限り、その届出をした者に対し、土地の利用目的について必要な変更をすべきことを勧告することができる。
(4) 規制区域に指定された、市街化調整区域に所在する 6,000 平方メートルの農地を購入しようとするEは、法第 14 条に定める契約締結前の都道府県知事による許可を受けた場合、農地法第3条第1項に基づく農業委員会の許可を受ける必要はない。
(5) Fは、都市計画区域外に所在する 12,000 平方メートルの土地を相続により取得し、さらに、当該土地にGが抵当権を設定した。このとき、F及びGは法第 23 条に基づく事後届出を行う必要がある。
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正解:(2)
解説
【正解 (2)】規制区域・監視区域・注視区域・事後届出制の横断整理を問う問題です。
(1) ×:土地の買取請求ができるのは、規制区域内で許可申請に対し不許可の処分を受けた場合です。注視区域の届出に対する勧告の場面では、知事によるあっせん等の措置にとどまり、買取請求権は認められていません(国土利用計画法)。
(2) ○:監視区域では、届出対象面積の判定を売主側も含めた「一団の土地」について行い、当事者双方が契約締結前に届け出る事前届出制がとられます。市街化区域で3,000平方メートルの一団の土地の分割売却であるため、A・B・C・Dのいずれも届出義務を負います(国土利用計画法)。
(3) ×:事後届出に対する利用目的の変更勧告は、届出のあった日から「3週間以内」であり、「2週間以内」ではありません(
国土利用計画法第24条)。
(4) ×:国土利用計画法の許可と農地法の許可は目的を異にする別個の制度であり、法第14条の許可を受けたことをもって
農地法第3条第1項の許可が不要となるものではありません。
(5) ×:相続による取得は対価を得て行われる土地売買等の契約に当たらず届出不要であり、抵当権の設定も「土地売買等の契約」に該当しないため届出不要です(国土利用計画法)。
【学習ポイント】「事前届出(注視・監視区域)は当事者双方・一団の判定も双方基準、事後届出は権利取得者のみ・買いの一団のみ」という対比が最重要です。勧告期間(事後届出は3週間以内)の数値ひっかけにも注意しましょう。
この問題の正解・解説は出題当時(令和8年)の法令によっています。その後の改正で現行法では扱いが異なる場合があります。
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