令和8年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問8
総論第4章C 標準
「不動産の価格に関する諸原則」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 不動産の価格は、多数の価格形成要因の相互因果関係の組合せの流れである変動の過程において形成されるものである。また、この不動産の価格は、価格形成要因の変動についての市場参加者による予測によって左右される。
(2) 不動産の最有効使用を判定するためには、不動産の構成要素の組合せが均衡を得ているか、また、当該不動産がその環境に適合しているかを分析することが必要である。
(3) ある単位投資額を継続的に増加させると、これに伴って純収益は増加する。しかし、増加させる単位投資額に対応する収益は、ある点までは増加するが、その後は減少する。この原則は、不動産の追加投資の場合についても同様である。
(4) 土地、資本、労働及び経営(組織)の各要素の結合によって生ずる総収益のうち、資本、労働及び経営(組織)に配分される部分以外の部分は、それぞれの配分が正しく行われる場合に限り、土地に帰属する。
(5) 不動産については、その利用による超過利潤を求めて、不動産相互間及び他の財との間において競争関係が認められ、したがって、不動産の価格は、このような競争の過程において形成される。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】収益逓増及び逓減の原則は「総収益」の増加を規定しています。「純収益」への置換が誤りです。
(1) ○:変動の原則及び予測の原則に関する記述のとおりです(基準総論第4章)。
(2) ○:最有効使用の判定には、構成要素の組合せの均衡(均衡の原則)と環境への適合(適合の原則)の両面の分析が必要です(基準総論第4章)。
(3) ×:基準は「ある単位投資額を継続的に増加させると、これに伴って総収益は増加する」としています。「純収益」とする点が誤りです(基準総論第4章・収益逓増及び逓減の原則)。
(4) ○:収益配分の原則のとおりです。資本・労働・経営(組織)への配分が正しく行われる場合に限り、残余が土地に帰属します(基準総論第4章)。
(5) ○:競争の原則のとおりです(基準総論第4章)。
【学習ポイント】価格諸原則は一語単位の置換(総収益⇔純収益、均衡⇔適合等)が狙われます。原文の名詞を正確に暗記しましょう。
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