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平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問9

総論第4章C 標準

不動産の価格に関する諸原則に関連する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 不動産の価格は一般の財の価格と同様、需要と供給との相互関係によって定まるものであるが、不動産は他の財と比べて相対的に供給が限定され、価格変動に対して弾力性が小さい等、一般の財とは異なる価格形成が行われていることに留意する必要がある。

ロ 不動産については、その自然的特性として非代替性が指摘される反面、都心への通勤時間が1時間で規模100㎡の住宅地の効用と、都心への通勤時間が1時間半で規模150㎡の住宅地の効用について代替性を認めることができる場合もある。

ハ 更地の価格は、最有効使用を前提として把握される価格を標準として形成されるものであることから、その鑑定評価に当たっては常に最も収益を上げる使用方法を想定することとなる。

ニ 2年後に新駅が開業することが決定しており、これにより都心への通勤が良好となる場合等、将来予測の実現性が高い場合における不動産の最有効使用の判定に当たっては、地域要因の変動の予測も踏まえ判定することが必要である。

ホ 不動産の価格に関する諸原則は、一般の経済法則に基礎を置くものであるが、このうち「最有効使用の原則」と「適合の原則」のみが不動産の鑑定評価に固有の原則である。

(1) イとロ
(2) ロとハ
(3) ハとホ
(4) ロとハとホ
(5) ハとニとホ

正解と解説を見る

正解:(3)

解説

【正解 (3)】誤っているのはハ・ホです。 ハ ×:最有効使用とは「客観的にみて、良識と通常の使用能力を持つ人による合理的かつ合法的な最高最善の使用方法」をいいます。合理性・合法性という枠がはめられているため、「常に最も収益を上げる使用方法」を想定するわけではありません。違法な使用や実現性のない使用は最有効使用になりません。 ホ ×:基準総論第4章が「不動産の鑑定評価に特に関連の深い原則」として掲げるもののうち、不動産に固有の原則は「最有効使用の原則」です。適合の原則は、一般の経済法則である均衡の原則等と同じく不動産に固有のものではありません。「〜のみが」という限定表現に注意してください。 イ ○:需要と供給の原則を不動産に当てはめた記述です。不動産は供給の弾力性が小さいという特徴があります。 ロ ○:個別性(非代替性)があっても、効用の面では代替関係が成立し得ます。だからこそ取引事例比較法が成り立ちます。通勤時間と規模のトレードオフはその典型例です。 ニ ○:予測の原則により、実現性の高い将来予測は最有効使用の判定に織り込みます。

📖 関連するテキスト:9-1 諸原則の体系(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

取引事例比較法最有効使用地域要因個別性

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出典:平成27年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。