平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問19
総論第7章A 最重要
減価修正に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 対象不動産が建物及びその敷地である場合に、土地及び建物の再調達原価についてそれぞれ減価修正を行った上で、さらにそれらを加算した額についても減価修正を行うことがあり得る。
(2) 建物の耐用年数は、当該建物の新築時又は増改築時に定まるものであり、その後の修繕や模様替の実施が耐用年数に影響を与えることはない。
(3) 減価修正には、耐用年数に基づく方法と観察減価法があるが、対象不動産の状況に応じてどちらかの方法のみを選択して適用し、減価が重複することがないようにすべきである。
(4) 耐用年数に基づく減価修正を行う場合には、定額法と定率法の両方を適用すべきである。
(5) 対象不動産が複数の分別可能な組成部分により構成されていて、それぞれの経済的残存耐用年数が異なる場合には、最も短い経済的残存耐用年数を対象不動産全体に適用しなければならない。
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正解:(1)
解説
【正解 (1)】正しいのは(1)です。
(1) ○:運用上の留意事項は、対象不動産が建物及びその敷地である場合において、土地及び建物の再調達原価についてそれぞれ減価修正を行った上で、さらにそれらを加算した額について減価修正を行う場合があるとしています。建物と敷地の組合せが不適応であることによる減価は、個々の再調達原価の減価修正では捉えきれないためです。ただし同一の減価要因を重複して考慮しないよう留意が必要です。
(2) ×:耐用年数及び減価の要因に対しては、建物の増改築・修繕・模様替等の実施が影響を与えます。新築時又は増改築時に固定されるものではありません。
(3) ×:減価修正の方法は、耐用年数に基づく方法と観察減価法を「併用」するものとされています。いずれか一方のみを選択するのではありません。
(4) ×:耐用年数に基づく方法には定額法、定率法等があり、対象不動産に即して適切な方法を選択します。両方を適用すべきというものではありません。
(5) ×:分別可能な組成部分ごとに経済的残存耐用年数が異なる場合には、部分ごとに減価修正を行うことができます。最も短い残存耐用年数を全体に適用しなければならないわけではありません。
📖 関連するテキスト:17-1 減価修正の意義(鑑トレの会員ページ)