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平成29年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問6

総論第2章C 標準

不動産の類型に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。なお、いずれの対象不動産も対象確定条件は現実の利用状況を所与とするものである。

イ 対象不動産は、賃貸借に供されているオフィスビルの所有権であるが、築後50年が経過している等の理由により、マンションへの建替えが最有効使用と判断された。この場合においては、不動産の類型を建付地として鑑定評価を行うべきである。

ロ 対象不動産は、賃借人によって平置きの時間貸し駐車場として運営されている土地の所有権であるが、その最有効使用は店舗ビルの敷地と判断された。この場合においては、不動産の類型を底地として鑑定評価を行うべきである。

ハ 対象不動産は、ショッピングセンターを建築中の土地の所有権であるが、竣工後には賃貸借に供される予定である。また、同ショッピングセンターについては、既にメインテナントが決定しており建物賃貸借予約契約が締結されている。この場合においては、不動産の類型を貸家及びその敷地として鑑定評価を行うべきである。

ニ 対象不動産は、大手ホテルチェーンが所有し直接運営するホテル(客室総数200室)の所有権であるが、価格時点において170室が宿泊稼働している。この場合においては、不動産の類型を貸家及びその敷地として鑑定評価を行うべきである。

ホ 対象不動産は、都市郊外に所在する幹線道路沿いの土地の所有権であるが、その最有効使用は店舗の敷地と判断された。価格時点の1か月前に対象不動産について土地賃貸借契約が締結と同時に開始されており、賃借人はコンビニエンスストアを建設する予定である。この場合においては、不動産の類型を更地として鑑定評価を行うべきである。なお、価格時点において、当該土地上に建物等の定着物は存在しないものとする。

(1) ロとニ
(2) イとハとホ
(3) ロとニとホ
(4) イとハとニとホ
(5) すべて誤っている

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正解:(5)

解説

【正解 (5)】イからホまですべて誤りです。対象確定条件が現実の利用状況を所与とする以上、類型は価格時点の現実の利用状況及び権利関係で決まります。最有効使用の判定結果や将来の予定で類型が変わるわけではありません。 イ ×:賃貸中のオフィスビルの所有権ですから「貸家及びその敷地」です。建替えが最有効使用と判断されても類型は変わりません。また建付地は土地のみの類型であり、建物を含む対象不動産の類型としては誤りです。 ロ ×:底地とは借地権の付着している宅地をいいます。平置きの時間貸し駐車場としての土地賃貸借は建物の所有を目的としないため借地借家法上の借地権ではなく、底地にはあたりません。 ハ ×:価格時点で建物は建築中であり、まだ完成していません。賃貸借の予約契約があっても「貸家及びその敷地」とはなりません(各論第1章第3節の建築中の建物として扱います)。 ニ ×:所有者自らが運営するホテルですから「自用の建物及びその敷地」です。宿泊客が客室を使用していることは賃貸借ではありません。稼働率の高低は類型と関係ありません。 ホ ×:更地とは、建物等の定着物がなく、かつ使用収益を制約する権利の付着していない宅地をいいます。建物所有を目的とする土地賃貸借契約が既に開始している以上、借地権が設定されており「底地」です。建物が未着工であることは影響しません。

📖 関連するテキスト:4-1 地域の種別(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

対象確定条件最有効使用価格時点所有権賃貸借

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出典:平成29年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。