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令和4年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問27

各論第1章A 最重要

借地権及び底地の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 借地権者から借地権設定者へ支払われる一時金のうち、保証金・権利金・譲渡承諾料・前払地代と呼ばれている一時金についても、それらの性格や社会的慣行等を考察し、借地権価格を構成するか否か個別に判定することが必要である。

ロ 借地権取引の態様は地域によって異なることから、対象不動産が属する地域に係る借地権市場の特性を十分に把握する必要がある。

ハ 借地権の取引慣行の成熟の程度の低い地域における借地権の鑑定評価額は、比準価格、収益価格、当該借地権の設定契約に基づく賃料差額を還元して得た価格及び当該地域の借地権割合により求めた価格を関連づけて決定するものとする。

ニ 借地上の非堅固建物を堅固建物に建替えるための借地条件の変更に伴い一時金の授受が見込まれる場合は、借地権の価格には反映させるが、底地の価格には反映させない。

ホ 借地権者に帰属する経済的利益は、土地を長期間占有し独占的に使用収益し得る借地権者の安定的利益のほか、借地権の付着している宅地の経済価値に即応した適正な賃料と実際支払賃料との乖離及びその乖離の持続する期間を基礎にして成り立つ全ての経済的利益である。

(1) イとロ
(2) イとホ
(3) ロとハ
(4) ハとニ
(5) ニとホ

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正解:(1)

解説

【正解 (1)】正しいものはイ・ロです。 イ ○:保証金・権利金・譲渡承諾料・前払地代等の一時金についても、その性格や社会的慣行等を考察し、借地権価格を構成するか否かを個別に判定する必要があります(各論第1章、留意事項)。 ロ ○:借地権取引の態様は地域によって異なるため、対象不動産の属する地域に係る借地権市場の特性を十分に把握する必要があります(各論第1章、留意事項)。 ハ ×:比準価格や借地権割合により求めた価格を関連づけて決定するのは「取引慣行の成熟の程度の高い地域」における決定方法です。成熟の程度の低い地域では、賃料差額のうち取引の対象となっている部分を還元して得た価格、土地残余法に準じて求めた価格等を関連づけて決定します(各論第1章)。 ニ ×:借地条件の変更に伴い授受が見込まれる一時金に係る経済的利益は、借地権の価格のみならず、借地権設定者に帰属する経済的利益として底地の価格にも反映させるべきものです(各論第1章)。 ホ ×:借地権者に帰属する経済的利益のうち賃料差額に係る部分は、「賃料差額のうち取引の対象となっている部分」を基礎とするものであり、「全ての経済的利益」とする点が誤りです(各論第1章)。 【学習ポイント】借地権の鑑定評価は「取引慣行の成熟の程度の高い地域/低い地域」で関連づける手法の組合せが異なります。賃料差額は「取引の対象となっている部分」限定という語句も頻出です。

📖 関連するテキスト:32-1 底地の意義と経済的利益(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

土地残余法支払賃料比準価格収益価格独占

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出典:令和4年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。