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平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問31

各論第1章A 最重要

借地権及び底地の鑑定評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 借地権と底地の価格は密接に関連し合っているが、借地権の付着している宅地における借地権の価格と底地の価格の合計額は、当該宅地の更地価格と一致するとは限らない。
(2) 借地権の付着している宅地の経済価値に即応した適正な賃料と実際支払賃料に乖離があっても、これは競争の過程で消滅していくことから、借地権の価格に大きな影響を及ぼすものではない。
(3) 借地権の鑑定評価に当たって廃止前の借地法の規定について配慮する必要があるのは、価格時点が借地借家法の施行日以前の場合のみである。
(4) 定期借地権は期間が定まっていることから、その評価に当たって建物の残存耐用年数を勘案する必要はない。
(5) 底地の取引利回りとは、底地の取引価格が、当該底地の存する宅地の更地としての価格に対してどの程度の割合になっているのかを示すものである。

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正解:(1)

解説

【正解 (1)】正しいのは(1)です。 (1) ○:借地権と底地は密接に関連しますが、借地権価格と底地価格の合計が更地価格に一致するとは限りません。借地権と底地はそれぞれ市場が異なり、単独では利用の自由度が制約されるためです(併合により価格が増加するからこそ、借地権者が底地を買い取る場面で限定価格が成立します)。 (2) ×:適正賃料と実際支払賃料との乖離(賃料差額)は、借地権者に帰属する経済的利益の中心的な構成要素です。競争によって当然に消滅するものではなく、借地権の価格に大きな影響を及ぼします。 (3) ×:借地借家法の施行(平成4年8月1日)前に設定された借地権には、附則により引き続き旧借地法が適用されます。価格時点が施行日以後であっても、廃止前の借地法の規定に配慮する必要があります。 (4) ×:定期借地権であっても「借地権の態様及び建物の残存耐用年数」は勘案事項です。借地期間が残っていても建物が使えなくなれば収益を得られないため、両者の関係が重要になります。 (5) ×:底地の取引利回りは、底地の取引価格に対する純収益(実際支払賃料から諸経費等を控除した額)の割合です。更地価格に対する底地価格の割合ではありません。

📖 関連するテキスト:32-1 底地の意義と経済的利益(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

定期借地権限定価格支払賃料価格時点純収益

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出典:平成28年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。