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平成29年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問1

総論第1章C 標準

不動産とその価格に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 不動産に経済価値が認められるためには、その不動産に有用性があり、そしてその不動産を入手するためには対価を支払う必要があり、さらにその不動産を購入できる買い手が存在しなければならない。

ロ 不動産の価格と不動産に影響を及ぼす自然的、社会的、経済的及び行政的な要因との関係における二面性とは、これらの要因の価格への作用が、不動産が構成する地域ごとにそれぞれ異なるとともに、同種の地域に対しては同質的な影響を与えるという性質を意味する。

ハ 土地は、それ自体では固定的で硬直的であるものの、われわれが土地を生活の中で利用するに際しては、可変的で伸縮的であるという性格を有する。

ニ 不動産の地域性とは、不動産は他の不動産とともにある地域を構成して、これに属するものであるということを意味する。

ホ 不動産の地域性によれば、不動産の構成する地域は、特定の自然的条件及び人文的条件を共通とすることにより他の地域と区別されるべき特性を有するものであるが、これは鑑定評価上の用途的地域とは異なる概念である。

(1) イとロ
(2) イとニ
(3) ロとホ
(4) ハとニ
(5) ハとホ

正解と解説を見る

正解:(3)

解説

【正解 (3)】誤っているのはロ・ホです。 ロ ×:二面性とは、「不動産の価格が、これらの要因の影響の下にあると同時に、選択指標としてこれらの要因に影響を与える」という関係をいいます(総論第1章第1節)。価格が要因から一方的に決まるのではなく、価格が要因の側にも働きかけるという双方向性のことです。設問の「地域ごとに異なり、同種の地域には同質的な影響を与える」は地域性に関する記述であり、二面性の説明ではありません。 ホ ×:不動産の構成する地域は「他の地域と区別されるべき特性をそれぞれ有する」とされており(同第2節・地域の特性)、これはまさに鑑定評価上の用途的地域(近隣地域・類似地域)を捉える視点です。「異なる概念である」とする点が誤りです。 イ ○:不動産の価格は、①効用、②相対的稀少性、③有効需要の三者の相関結合によって生ずる経済価値を貨幣額で表示したものです。設問の「有用性がある」=効用、「対価を支払う必要がある」=相対的稀少性、「購入できる買い手が存在する」=有効需要に対応します。 ハ ○:土地は自然的特性(地理的位置の固定性、不動性、永続性、不増性、個別性)として固定的・硬直的である一方、人文的特性(用途の多様性、併合分割の可能性、社会的経済的位置の可変性)として可変的・伸縮的です。 ニ ○:不動産の地域性とは、不動産が他の不動産とともにある地域を構成し、その構成分子として地域との間に依存・補完等の関係に立つことをいいます。

📖 関連するテキスト:1-1 不動産の概念と鑑定評価の対象(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

地理的位置の固定性相対的稀少性用途の多様性近隣地域類似地域有効需要不増性個別性永続性

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出典:平成29年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。