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平成30年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問36

各論第3章A 最重要

証券化対象不動産の評価におけるエンジニアリング・レポートを用いる場合に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ エンジニアリング・レポートは対象不動産の個別的要因等の確認等に用いるため、必ず、内覧等実地調査時には入手しておかなければならない。

ロ 対象不動産が建物及びその敷地で、建物を取り壊す予定である場合は、一切、エンジニアリング・レポートの提出を求める必要はない。

ハ 地震リスクについて、簡易分析(統計的な手法による分析)によるPML値(地震による損失リスクの大きさを示す値)は高く、一般的には地震保険の付保が必要であると判断されるような値であった。このような場合、鑑定評価に活用する資料として不十分であると認められるため、必ず、詳細分析(解析的な手法による分析)等の追加調査を依頼者に要請する必要がある。

ニ エンジニアリング・レポートに記載されている再調達価格には設計・工事監理費等が含まれていないことがあり、必ずしも、鑑定評価における原価法で採用する建物再調達原価と同じ内容ではないことに留意する必要がある。

ホ エンジニアリング・レポートを鑑定評価に活用するかどうかの検討は、不動産鑑定士が、その内容を十分理解し主体的に責任を持って分析・判断した上で行われるものであり、必ず、その判断及び根拠について、鑑定評価報告書に記載しなければならない。

(1) イとロとハ
(2) イとハとホ
(3) イとニとホ
(4) ロとハとニ
(5) ロとニとホ

正解と解説を見る

正解:(1)

解説

【正解 (1)】誤っているのはイ・ロ・ハです。いずれも「必ず」「一切」という言い切りが誤りのポイントです。 イ ×:エンジニアリング・レポート(ER=建物状況・環境リスク等に関する専門家の調査報告書)は実地調査前に入手できていることが望ましいものの、必ず内覧等の実地調査時までに入手していなければならないとまではされていません。 ロ ×:建物を取り壊す予定であっても、土壌汚染や地下埋設物等の土地に関するリスクを把握するためにERの提出を求めるべき場合があります。「一切必要ない」とはいえません。 ハ ×:簡易分析によるPML値が高い場合には詳細分析等の追加調査を要請することが望ましいものの、必ず要請しなければならないわけではありません。鑑定評価上の必要性に応じて判断します。 ニ ○:ERの再調達価格には設計・工事監理費等の付帯費用が含まれていないことがあり、原価法で用いる建物再調達原価とは範囲が異なる場合があります。そのまま転用してはいけません。 ホ ○:ERを活用するかどうかは不動産鑑定士が内容を理解し主体的に責任を持って判断すべきものであり、その判断及び根拠を鑑定評価報告書に記載しなければなりません。

📖 関連するテキスト:42-1 各論第3章の全体像と証券化対象不動産の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

エンジニアリング・レポート証券化対象不動産鑑定評価報告書個別的要因再調達原価原価法

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出典:平成30年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。