令和元年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問10
総論第5章A 最重要
鑑定評価の条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 対象確定条件を設定するに当たっては、鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないかどうかの観点から条件設定の妥当性を確認するために、対象不動産に係る諸事項についての調査及び確認を行う必要がある。
(2) 条件設定は、鑑定評価の妥当する範囲及び鑑定評価を行った不動産鑑定士の責任範囲を示すという意義を持つ。
(3) 未竣工建物等鑑定評価は、鑑定評価を行った時点において、当該建物等の工事が完了し、その使用収益が可能な状態であることを前提として鑑定評価を行う。
(4) 鑑定評価の条件は依頼内容に応じて設定するものであることから、不動産鑑定士は直接依頼内容の確認を行い、不動産鑑定業者を通じて、依頼者との間で条件設定に係る鑑定評価依頼契約上の合意が必要となる。
(5) 不動産鑑定士の通常の調査では対象不動産の価格への影響を判断するための事実の確認が困難な特定の価格形成要因が存する場合、鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがなければ、調査範囲等条件を設定することができるが、当該価格形成要因の取扱いを明確にする必要がある。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】誤っているのは(3)です。
(3) ×:未竣工建物等鑑定評価は、「価格時点において」当該建物等の工事が完了し、その使用収益が可能な状態であることを前提として鑑定評価を行うものです(運用上の留意事項)。鑑定評価を行った時点ではありません。価格時点と鑑定評価を行った時点とは一致するとは限らず、条件が働くのはあくまで価格時点においてです。
(1) ○:対象確定条件の設定に当たっては、対象不動産に係る諸事項についての調査及び確認を行った上で、鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないかどうかの観点から妥当性を確認します。
(2) ○:条件設定は、鑑定評価の妥当する範囲及び鑑定評価を行った不動産鑑定士の責任の範囲を示すという意義を持ちます。
(4) ○:不動産鑑定士は直接依頼内容の確認を行うべきものとされ、条件設定には依頼者との間の鑑定評価依頼契約上の合意が必要です。
(5) ○:調査範囲等条件は利用者の利益を害するおそれがない場合に設定でき、その価格形成要因の取扱いを明確にする必要があります。
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