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平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問21

総論第7章A 最重要

原価法に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

イ 特殊な工法で建設された建築物等についての再調達原価を求める場合、直接法及び間接法を適用することが困難な場合が多いが、この場合でも安易に置換原価を適用して再調達原価を求めることは適切でないことに留意すべきである。

ロ 発注者が直接負担すべき通常の付帯費用には、一般的に公租公課のほか、公共公益施設負担金、開発申請費、販売費、広告宣伝費等が含まれる。

ハ 機能的要因による減価とは、設計の不良、型式の旧式化等のほか、かつては駅前のアーケード商店街として繁華性を有していたが、郊外型店舗の進出により閉店する店舗が多くなったことによる近隣地域の衰退等も挙げられる。

ニ 再調達原価を把握できない既成市街地における土地の価格を求める場合は、原価法を適用することができない。

ホ 建物の減価修正においては、原則として耐用年数に基づく方法と観察減価法を併用するものであるが、対象不動産を内覧した結果、維持管理の状態や補修の状況が良好で特段の減価をする必要がないと判断した場合には、耐用年数に基づく方法のみを適用すれば足りる。

(1) 1つ
(2) 2つ
(3) 3つ
(4) 4つ
(5) すべて誤っている

正解と解説を見る

正解:(2)

解説

【正解 (2)】誤っているのはロ・ハの2つです。 ロ ×:発注者が直接負担すべき通常の付帯費用とは、建物引渡しまでに発注者が負担する資金調達費用、標準的な開発リスク相当額、公租公課、公共公益施設負担金、開発申請費等をいいます。販売費や広告宣伝費は、分譲事業者が販売活動のために負担する費用であって、発注者が直接負担する付帯費用ではありません。 ハ ×:近隣地域の衰退は「経済的要因」による減価です。機能的要因は、建物と敷地との不適応、設計の不良、型式の旧式化、設備の不足及びその能率の低下等の機能的陳腐化を指します。地域の側の事情か、建物自体の事情かで切り分けてください。 イ ○:置換原価は、建設資材や工法の変遷により再調達原価を求めることが困難な場合に、同等の有用性を持つものに置き換えて求める原価です。適用が認められる場面はありますが、有用性の同等性を検証しないまま安易に用いるべきものではありません。 ニ ○:原価法は再調達原価を適切に求めることができる場合に適用できる手法です。既成市街地の土地のように素地価格と造成費から再調達原価を把握できない場合には適用できません。 ホ ○:内覧により維持管理・補修の状況を観察したうえで特段の減価が不要と判断したのであれば、観察減価法を適用したうえで観察による追加減価がゼロであったということです。結果として減価額が耐用年数に基づく方法によるもののみとなることは差し支えありません。観察減価法を最初から省略してよいという意味ではない点に注意してください。

📖 関連するテキスト:17-1 減価修正の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

耐用年数に基づく方法再調達原価観察減価法近隣地域減価修正原価法

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出典:平成27年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。