平成30年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問11
総論第5章A 最重要
鑑定評価の条件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 調査範囲等条件の設定について、対象となる価格形成要因は、土壌汚染の有無及びその状態、建物に関する有害な物質の使用の有無及びその状態、埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態、隣接不動産との境界が不分明な部分が存する場合における対象不動産の範囲に限られる。
(2) 調査範囲等条件を設定することができるのは、当該条件を設定しても鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないと判断される場合に限られる。
(3) 面積、形状等の変更を伴う造成工事が完了していない土地について、価格時点において当該工事が完了していることを前提として鑑定評価の対象とする場合は、個別的要因に係る想定上の条件として設定する。
(4) 個別的要因に係る想定上の条件を設定する場合において、条件設定に係る妥当性の判断は実現性及び合法性の観点からのみ行う。
(5) 現実の利用状況を所与として鑑定評価の対象とする条件設定を行う場合は、依頼者との間で行う当該条件設定に係る鑑定評価依頼契約上の合意を必要としない。
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正解:(2)
解説
【正解 (2)】正しいのは(2)です。
(2) ○:調査範囲等条件を設定することができるのは、当該条件を設定しても鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないと判断される場合に限られます(総論第5章第1節Ⅲ)。
(1) ×:運用上の留意事項が掲げる4つの価格形成要因(土壌汚染、建物に関する有害な物質、埋蔵文化財及び地下埋設物、境界が不分明な部分)は例示であり、これらに限られるものではありません。
(3) ×:造成に関する工事が完了していない土地について工事の完了を前提として評価するのは「対象確定条件」(未竣工建物等鑑定評価)です。地域要因又は個別的要因についての想定上の条件ではありません。
(4) ×:想定上の条件については、鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないかどうかの観点に「加えて」、実現性及び合法性の観点から妥当でなければなりません。実現性・合法性のみで判断するのではありません。
(5) ×:条件設定をする場合には、依頼者との間で鑑定評価依頼契約上の合意がなくてはなりません(同Ⅴ1.)。現実の利用状況を所与とする場合もこれに含まれます。
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