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平成30年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問19

各論第1章A 最重要

建物の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 重要文化財の指定を受けた建物で、その敷地と一体としては市場性を有せず、特殊価格として建物価格を求める場合には、積算価格を標準として決定するが、再調達原価については、旧来の建設資材、工法等による建築に存在意義がある場合があるので、安易に置換原価としてはならない。

ロ 建物の評価に当たって、複合不動産をもとに建物に帰属する額を配分する場合には、割合法と控除法を併用しなければならない。

ハ 建物の評価について、既存部分が木造住宅で増築部分が鉄骨造の事務所など、対象不動産が一体で利用されている場合は、構成部位ごとの劣化状態や利用状況にかかわらず、木造の住宅部分も鉄骨造の事務所部分も経済的残存耐用年数は同じになる。

ニ 建物の各用途に共通する個別的要因としては、「建築の年次」、「面積、高さ、構造、材質等」、「設計、設備等の機能性」、「施工の質と量」、「耐震性、耐火性等建物の性能」、「維持管理の状態」等があるが、市場参加者が取引等に際して着目するであろう個別的要因は、建物の用途毎に異なることに留意する必要がある。

ホ 大規模なショッピングセンターの評価については、集客施設としての安全性を確保しつつ収益性の向上を図ることが重要になることから、防災設備の状況、バリアフリー化の状況、施設立地・規模等に関する法令等にも留意する必要がある。

(1) イとロ
(2) イとホ
(3) ロとハ
(4) ハとニ
(5) ニとホ

正解と解説を見る

正解:(3)

解説

【正解 (3)】誤っているのはロ・ハです。 ロ ×:複合不動産価格をもとに建物に帰属する額を配分する方法には割合法と控除法があり、「対象不動産の特性に応じて適切に適用しなければならない」とされています(運用上の留意事項)。併用が義務づけられているわけではありません。 ハ ×:対象不動産が二以上の分別可能な組成部分により構成され、それぞれの経過年数又は経済的残存耐用年数が異なる場合には、対象不動産の用途や利用状況に即して決定すべきものとされています。木造住宅部分と鉄骨造事務所部分の経済的残存耐用年数が当然に同じになるわけではありません。 イ ○:特殊価格を求める場合の建物価格は積算価格を標準として決定しますが、旧来の建設資材、工法等による建築に存在意義がある場合には、安易に置換原価によるべきではありません。 ニ ○:建物の各用途に共通する個別的要因が挙げられている一方、市場参加者が着目する個別的要因は建物の用途毎に異なることに留意する必要があります。 ホ ○:大規模なショッピングセンターでは、集客施設としての安全性を確保しつつ収益性の向上を図る観点から、防災設備の状況、バリアフリー化の状況、施設立地・規模等に関する法令等に留意する必要があります。

📖 関連するテキスト:34-1 建物の意義と評価の考え方(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

不動産の特性個別的要因再調達原価特殊価格積算価格市場性収益性

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出典:平成30年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。