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平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問27

各論第1章A 最重要

建物の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 建物及びその敷地が一体として市場性を有する場合における建物のみの鑑定評価は、その敷地と一体化している状態を前提として、その全体の鑑定評価額の内訳として建物について独立鑑定評価を行うものである。

ロ 借家権の取引慣行がある場合における借家権の鑑定評価額の決定に当たっては、借地権の鑑定評価において総合的に勘案すべき事項を踏まえて決定すべきである。

ハ 借地権付建物について、当該建物及び借地権を売却するに当たり鑑定評価の依頼を受けた。対象不動産の存する地域の借地権の取引慣行等を調査した結果、借地権価格が認められなかった場合は、建物のみの鑑定評価として行うべきである。

ニ 文化財の指定を受けた建造物について、その保存等に主眼を置いて行う建物の鑑定評価に当たり、原価法の適用における減価修正を行う場合には、主として修繕の必要性からみた物理的要因に着目して行う。

ホ 県所有の老朽化した図書館の建物及びその敷地(以下この問において「旧図書館」という。)について、旧図書館は公共公益施設として継続利用せず、現況のまま民間企業に売却する方針である。旧図書館の売却に伴い県から鑑定評価の依頼を受けた場合、鑑定評価によって求める価格は特殊価格である。

(1) ニのみ
(2) ロとハ
(3) ロとホ
(4) イとニとホ
(5) ハとニとホ

正解と解説を見る

正解:(1)

解説

【正解 (1)】正しいのはニのみです。 ニ ○:文化財の指定を受けた建造物は保存が前提であり、市場性を有しないため特殊価格を求めます。この場合の減価修正は、市場競争力の低下ではなく、保存に必要な修繕の必要性という物理的要因に着目して行います。 イ ×:建物及びその敷地が一体として市場性を有する場合の建物のみの評価は、その敷地と一体化している状態を所与とする「部分鑑定評価」です。独立鑑定評価は、建物等が存しないものとして土地を評価する場合の条件であり、逆になっています。 ロ ×:借家権の鑑定評価額の決定に当たって勘案すべきは、借家権の取引慣行、賃料差額、一時金の額、移転に伴う損失等の借家権固有の事項です。借地権の勘案事項を踏まえるものではありません。 ハ ×:借地権価格が認められない場合であっても、建物とその敷地の利用権を一体として売却するのですから、借地権付建物としての鑑定評価を行います。借地権価格がゼロと判断されることと、建物のみの評価に切り替えることは別問題です。 ホ ×:現況のまま民間企業に売却するのであれば市場性を有しており、求めるのは正常価格です。特殊価格は文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用現況等を前提として求める価格です。公共施設であったという経歴だけで特殊価格になるわけではありません。

📖 関連するテキスト:37-1 借地権付建物の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

独立鑑定評価部分鑑定評価正常価格特殊価格減価修正原価法市場性

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出典:平成27年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。