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平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問10

総論第5章A 最重要

新築工事中であり、まだ完成していない賃貸用共同住宅とその敷地を、当該新築工事が完了したものとして行う鑑定評価に関する次のイからニまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 当該鑑定評価が証券化対象不動産に関するものである場合には、予定通り当該新築工事が完了した場合の価額から、工事が中止等になった場合に生じ得る最大の損害額を控除して、鑑定評価額としなければならない。

ロ 当該鑑定評価で求める価格の種類は、常に特定価格となる。

ハ 当該鑑定評価を行うに当たっては、当該新築工事に関する法令上必要な許認可等が取得されていることを確認するほか、発注者の資金調達能力等の観点からも工事完了の実現性が高いことを確認しなければならない。

ニ 価格時点において現に未払いの工事代金が残っている場合でも、DCF法の適用にあたって、この未払い代金を考慮する必要はない。

(1) イのみ
(2) ハのみ
(3) イとハ
(4) ロとハ
(5) ハとニ

正解と解説を見る

正解:(5)

解説

【正解 (5)】正しいのはハ・ニです。 ハ ○:未竣工建物等鑑定評価を行う場合には、竣工後の不動産の物的確認のための設計図書等及び権利の態様の確認のための請負契約書等を収集した上で、当該未竣工建物等に係る法令上必要な許認可等が取得され、発注者の資金調達能力等の観点から工事完了の実現性が高いと判断されなければなりません(総論第5章第1節Ⅰ2.)。 ニ ○:未払いの工事代金は発注者が負担する債務であって、対象不動産そのものの収益性に関する項目ではありません。DCF法の収益費用項目として考慮する必要はありません。 イ ×:工事が中止等になった場合に生じ得る最大の損害額を控除して鑑定評価額とする、という定めはありません。証券化対象不動産で未竣工建物等鑑定評価を行うには各論第3章第2節の要件を満たす必要がありますが、それは損害額の控除を求めるものではありません。 ロ ×:未竣工建物等鑑定評価であることは、価格の種類とは別の問題です。求める価格は通常は正常価格であり、常に特定価格となるわけではありません。特定価格は法令等による社会的要請を背景とする鑑定評価目的の下で求めるものです。

📖 関連するテキスト:11-1 基本的事項の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

未竣工建物等鑑定評価証券化対象不動産正常価格特定価格価格時点DCF法収益性

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出典:平成28年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。