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令和6年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問38

各論第2章B 重要

不動産鑑定評価における一時金に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 建物の賃貸借の際に支払われる一時金として、権利金、敷金、礼金、保証金等が挙げられるが、地域や慣行等に応じてその内容や性格は異なる場合があるため、実質賃料を構成するか否かはその名称の如何にかかわらず、個別に判定すべきである。

ロ 定期借地権に係る賃貸借契約等においては、前払地代として一時金が払われることがある。

ハ 純収益の算定に際し、一時金のうち預り金的性格を有する保証金の授受がある場合は、全額を返還準備金として預託することを想定しその運用益を発生時に計上する方法と毎期一定の償却額を計上する方法とがある。

ニ 将来において一時金の授受が見込まれる借地契約の場合、当該一時金の経済的利益も借地権設定者に帰属する経済的利益を構成する場合があるため、その金額や授受の確実性等に留意したうえで、底地価格を慎重に判断しなければならない。

ホ 証券化対象不動産の鑑定評価においてDCF法を適用する場合、礼金・更新料等の返還を要しない一時金の収入は、一時金の運用益の項目で計上する。

(1) イとハ
(2) イとニ
(3) ロとニ
(4) ロとホ
(5) ハとホ

正解と解説を見る

正解:(5)

解説

【正解 (5)】誤りはハとホ。一時金の性格と計上方法に関する問題です。 イ ○:一時金の内容や性格は地域や慣行等により異なるため、実質賃料を構成するか否かは名称の如何にかかわらず個別に判定すべきです。 ロ ○:定期借地権に係る賃貸借契約等においては、前払地代として一時金が授受されることがあります。 ハ ×:預り金的性格を有する保証金等については、その運用益を計上するのが基本です。「毎期一定の償却額を計上する方法」は礼金・権利金等の賃料の前払的性格を有する一時金に係る取扱いであり、両者を混同した記述は誤りです。 ニ ○:将来において授受が見込まれる一時金の経済的利益は借地権設定者に帰属する経済的利益を構成する場合があるため、その金額や授受の確実性等に留意して底地価格を判断する必要があります。 ホ ×:証券化対象不動産のDCF法において、礼金・更新料等の返還を要しない一時金の収入は「その他収入」に計上します。「一時金の運用益」の項目に計上するのは誤りです(基準各論第3章)。 【学習ポイント】一時金は「預り金的性格(敷金・保証金等)=運用益」「賃料の前払的性格(礼金・権利金等)=運用益+償却額」で処理が分かれます。この対応関係のクロスは頻出です。

📖 関連するテキスト:40-1 各論第2章の全体像と賃料の類型(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

証券化対象不動産定期借地権実質賃料DCF法純収益賃貸借敷金

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出典:令和6年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。