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令和7年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問17

総論第7章A 最重要

賃貸用の物流施設の価格を求める鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 収益還元法の適用において、賃借人に一括して賃貸する場合には、プロパティマネジメントフィーやテナント募集費用は考慮する必要はない。

ロ 物流施設の個別的要因として、階数、各階の床面積、天井高、柱間隔、床荷重、空調設備、エレベーター等に留意する必要がある。

ハ 物流施設は、その収益性が物流事業(賃貸用不動産にあっては賃借人による事業)の経営の動向に強く影響を受けるものとされ、不動産鑑定評価基準運用上の留意事項において「事業用不動産」として例示されている。

ニ 近隣地域の外かつ同一需給圏内の類似地域の外に存する物流施設であっても、同一需給圏内に存し対象不動産とその用途、規模、品等等の類似性に基づいて、これら相互の間に代替、競争等の関係が成立する場合がある。

ホ 建物内に賃借人の費用負担で新たな設備を導入した場合、当該費用を建物の再調達原価に加算する。

(1) イとニ
(2) イとホ
(3) ロとハ
(4) ロとニ
(5) ハとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】正しいのはロとニ。物流施設の評価実務に即した応用問題です。 イ ×:賃借人に一括賃貸する場合でも、テナントの入替リスクや管理運営の必要は存在するため、プロパティマネジメントフィーやテナント募集費用を考慮する必要がないとはいえません。 ロ ○:物流施設では、階数、各階の床面積、天井高、柱間隔、床荷重、空調設備、エレベーター等の建物スペックが賃料水準・汎用性を左右する重要な個別的要因となります(基準総論第3章)。 ハ ×:留意事項において事業用不動産として例示されているのはホテル、劇場、ゴルフ場等であり、賃貸用の物流施設は事業用不動産として例示されていません(留意事項)。 ニ ○:同一需給圏内の代替競争不動産は、近隣地域・類似地域の外に存するものであっても、対象不動産と用途、規模、品等等の類似性に基づき代替、競争等の関係が成立する場合があります(基準総論第6章)。 ホ ×:賃借人の費用負担で導入された設備は建物所有者(賃貸人)に帰属するものではないため、当該費用を建物の再調達原価に加算することは適切ではありません。 【学習ポイント】「誰の費用負担か・誰に帰属するか」は物流施設・店舗ビル等の評価で繰り返し問われます。貸主帰属部分のみが対象不動産の原価・収益を構成するのが原則です。

📖 関連するテキスト:20-1 意義と適用(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

個別的要因同一需給圏再調達原価収益還元法近隣地域類似地域収益性

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出典:令和7年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。