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令和7年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問31

各論第1章A 最重要

自用の建物及びその敷地に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 取引事例の類型が自用の建物及びその敷地の場合、当該事例の取引価格をもとに敷地に帰属する額を配分する方法には、主として割合法と控除法がある。

ロ 建物の再調達原価を求めるに当たって、築年数が古く、実際の建設工事費等の明細が不明であったため、間接法のみを適用した。

ハ 再調達原価について減価修正を行うに当たっては、物理的要因及び機能的要因に照らした市場競争力の程度並びに経済的要因に照らした劣化の程度を考慮して経済的残存耐用年数を判定した。

ニ 取引事例比較法の適用において、取引価格に立退料が含まれて取引が行われた事例を採用することはできない。

ホ 現実の建物の用途等を継続する場合の経済価値と、建物の取壊しや用途変更等を行う場合のそれらに要する費用等を適切に勘案した経済価値とを比較考量して、建物を取り壊すことが最有効使用と判定した。

(1) イとロ
(2) イとハ
(3) ロとホ
(4) ハとニ
(5) ニとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】誤りはハとニ。原価法・取引事例比較法の適用細目が問われています。 イ ○:取引事例の類型が自用の建物及びその敷地の場合に敷地に帰属する額を配分する方法(配分法)には、主として割合法(割合方式)と控除法(控除方式)があります(基準総論第7章)。 ロ ○:再調達原価は直接法・間接法により求めますが、収集し得る資料の範囲に応じて適切に適用すればよく、実際の建設工事費等の明細が不明な場合に間接法のみを適用することも認められます(基準総論第7章・留意事項)。 ハ ×:経済的残存耐用年数とは、価格時点において、対象不動産の用途や利用状況に即し、「物理的要因及び機能的要因に照らした劣化の程度」並びに「経済的要因に照らした市場競争力の程度」に応じてその効用が十分に持続すると考えられる期間をいいます(基準総論第7章第1節Ⅱ)。記述は両者の対応関係を入れ替えています。 ニ ×:取引価格に立退料が含まれる事例であっても、その内容を把握し事情補正等を行うことにより採用できる場合があり、一律に採用できないとするのは誤りです(基準総論第7章)。 ホ ○:現実の建物の用途等を継続する場合の経済価値と、取壊し・用途変更等を行う場合の費用等を勘案した経済価値との比較考量により最有効使用を判定するという基準総論第6章の記述のとおりです。 【学習ポイント】「物理的・機能的要因=劣化の程度」「経済的要因=市場競争力の程度」の対応関係は語句入替えひっかけの定番です(この定義は留意事項ではなく基準本文・総論第7章第1節Ⅱに置かれています)。事例採用の可否は「事情補正できれば採用可」が原則です。

📖 関連するテキスト:35-1 自用の建物及びその敷地の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

取引事例比較法最有効使用再調達原価価格時点減価修正事情補正原価法

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出典:令和7年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。