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平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問11

総論第5章A 最重要

不動産の価格又は賃料の種類に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 隣接地(更地)との併合を目的とする更地の鑑定評価で、併合による増分価値が生じることに伴い限定価格を求める場合は、その過程で、対象地、隣接地及び併合後の土地の更地価格をそれぞれ求めることになるが、これら3つの更地価格については、通常すべて正常価格として求める。

ロ 正常価格の前提となる市場について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件の1つに「対象不動産が相当の期間市場に公開されていること」が挙げられるが、公開期間は価格時点において既に経過していることが前提である。

ハ 投資法人、投資信託又は特定目的会社に係る特定資産としての不動産を譲渡するときに依頼される鑑定評価で求める価格は、特定価格である。

ニ テナントが一括で賃借している店舗ビルに係る定期建物賃貸借契約は、平成27年5月31日に契約期間満了となる。そこで、当該契約期間満了後の平成27年6月1日から平成29年5月31日までの期間において、同一の契約当事者間で当該店舗ビルに係る定期建物賃貸借契約を締結することになり、店舗ビルのオーナーから賃料の鑑定評価を依頼された。このとき、求める賃料の種類は継続賃料である。

ホ AとBの2者で所有している区分所有建物及びその敷地について、Bの所有する部分(以下この問において「Bの区分所有部分」という。)をAが購入することになった。このとき、Aが購入することを前提としたBの区分所有部分の鑑定評価において、求める価格の種類は限定価格となる場合がある。

(1) イとホ
(2) ロとハ
(3) ハとニ
(4) イとロとニ
(5) イとロとホ

正解と解説を見る

正解:(5)

解説

【正解 (5)】正しいのはイ・ロ・ホです。 イ ○:限定価格は、併合前後の更地価格を基礎に増分価値を配分して求めます。その基礎となる対象地・隣接地・併合後の土地の各更地価格は、いずれも正常価格として把握します。限定価格になるのは最終の配分後の価格であって、その素材となる価格ではありません。 ロ ○:正常価格の前提となる市場の条件のうち「相当の期間市場に公開されていること」は、価格時点において公開期間が既に経過していることを前提とする概念です。価格時点後に公開する予定という意味ではありません。 ホ ○:区分所有部分の併合により増分価値が生じるのであれば、市場が相対的に限定されるため限定価格となる場合があります。基準は限定価格の例示として隣接不動産の併合を挙げていますが、区分所有部分の併合も同じ構造です。 ハ ×:特定価格の例示は、①証券化対象不動産に係る鑑定評価目的の下で投資家に示すための投資採算価値を表す価格、②民事再生法に基づく早期売却を前提とした価格、③会社更生法又は民事再生法に基づく事業の継続を前提とした価格の3つです。投資採算価値は投資家が取得すべきか否かを判断するためのものであり、譲渡時に求めるのは市場価値すなわち正常価格です。 ニ ×:定期建物賃貸借契約は期間の満了により更新されることなく終了します。期間満了後に同一当事者間で改めて契約を締結しても、それは新たな契約であり、求めるのは新規賃料(正常賃料)です。継続賃料は賃貸借等が継続していることを前提とする概念です。

📖 関連するテキスト:11-1 基本的事項の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

証券化対象不動産正常価格限定価格特定価格正常賃料継続賃料価格時点賃貸借

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出典:平成27年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。