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平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問12

総論第5章A 最重要

鑑定評価の条件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 現況が自用の建物及びその敷地である不動産について、当該敷地に抵当権を設定するための鑑定評価(依頼者は担保権者)において、建物の取壊しが既に確定しその実現性も高く、依頼者は更地の担保価値の把握を必要としている。このような場合においても、抵当権の設定という依頼目的を鑑みれば独立鑑定評価を行うべきではなく、その状態を所与として鑑定評価を行うべきである。
(2) 証券化対象不動産の鑑定評価に当たっては、鑑定評価の結果が依頼者のみならず広範な投資家等に重大な影響を及ぼすことから、いかなる場合も個別的要因についての想定上の条件を付加して鑑定評価を行うことはできない。
(3) 建物及びその敷地としての最有効使用が建物を取り壊すことと認められる場合には、その状態を所与とした、その敷地部分に関する部分鑑定評価を行うことはできない。
(4) 建物及びその敷地の現実の状態が「貸家及びその敷地」である不動産について、「自用の建物及びその敷地としての鑑定評価」という条件を設定する場合は、当該条件は、建物及びその敷地に関する個別的要因の1つである「賃貸借契約の内容」に係るものであることから、個別的要因についての想定上の条件を付加する場合に該当する。
(5) 個別的要因についての想定上の条件を付加する場合における実現性の確認に当たっては、所有者等の現況を変更する権限を持つ者に、現況の変更を行う意思や着手の確認を行う必要があるが、現況を変更するために必要な資力の確認までは必要ない。

正解と解説を見る

正解:(3)

解説

【正解 (3)】正しいのは(3)です。 (3) ○:部分鑑定評価は、不動産の一部分について、その部分が全体の構成部分であることを前提として鑑定評価する場合の条件です。建物及びその敷地としての最有効使用が建物の取壊しと認められるのであれば、建物を含む全体の構成部分として敷地を捉える前提が失われるため、部分鑑定評価によることはできません。この場合は独立鑑定評価によることになります。 (1) ×:取壊しが確定して実現性も高く、依頼者が更地としての担保価値を必要としているのですから、独立鑑定評価を行うことに合理性があります。依頼目的から一律に否定されるものではありません。 (2) ×:基準総論第5章第1節Ⅳは、証券化対象不動産等について「原則として」条件設定をしてはならないとしつつ、各論第3章第2節の要件を満たす場合には未竣工建物等鑑定評価を行うことができるとしています。「いかなる場合も」という言い切りが誤りです。 (4) ×:現実には貸家及びその敷地であるものを自用の建物及びその敷地として評価するのは、対象不動産の現実の利用状況と異なる不動産の類型を設定するものであり、対象確定条件に該当します。想定上の条件ではありません。 (5) ×:実現性の確認においては、変更の意思や着手の有無に加え、変更に要する資力の有無も確認する必要があります。資力がなければ実現性を認められないからです。

📖 関連するテキスト:11-1 基本的事項の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

未竣工建物等鑑定評価証券化対象不動産対象確定条件独立鑑定評価部分鑑定評価最有効使用個別的要因抵当権賃貸借

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出典:平成27年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。