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平成27年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問37

各論第3章A 最重要

証券化対象不動産の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 証券化対象不動産の証券化に係る利害関係者に該当する「アセットマネジャー」とは、個々の証券化対象不動産に関する日常的な管理運営やテナントとの交渉等を実施する者をいう。

ロ 複数の不動産鑑定士が共同して複数の証券化対象不動産の鑑定評価を行う場合であって、対象不動産相互間の論理的な整合性を図らなければならないのは、鑑定評価の手順の各段階のうち、DCF法の適用についてのみである。

ハ DCF法の適用に当たって運営費用に計上される費用項目である維持管理費と、不動産鑑定評価基準総論第7章収益還元法の総費用に計上される費用項目である維持管理費とは、その内容が異なるため、鑑定評価に当たっては両者を混同することがないよう注意しなければならない。

ニ 特定目的会社が特定資産を取得するに当たっての鑑定評価において、特定価格として鑑定評価額を求めたが、結果として特定価格と正常価格は一致した。このような場合は、鑑定評価報告書に括弧書きで正常価格の額である旨を付記してその額を併記することを省略することができる。

ホ DCF法の適用に当たって運営収益に計上される収益控除項目である空室等損失の査定に当たっては、満室想定として査定した収益項目と過年度実績等を基に稼働率を反映して査定した収益項目とを明確に区分の上、これを行わなければならない。

(1) イとロ
(2) イとハ
(3) ハとニ
(4) ハとホ
(5) ニとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】正しいのはハ・ホです。 ハ ○:DCF法の運営費用に計上する維持管理費は、建物・設備の維持管理のために経常的に要する費用であり、総論第7章の総費用における維持管理費(維持費、管理費、修繕費等を含む概念)とは範囲が異なります。証券化の様式では修繕費・資本的支出等が別項目として立てられるため、混同しないよう注意が必要です。 ホ ○:空室等損失は、満室想定で計上した収益項目に対する控除項目です。満室想定の収益と稼働率を反映した収益とを区分せずに計上すると、稼働率を二重に反映してしまいます。 イ ×:日常的な管理運営やテナント交渉を行うのはプロパティマネジャーです。アセットマネジャーは、投資家から委託を受けて投資戦略の立案や資産全体の運用管理を行う者をいいます。 ロ ×:整合性を図るべきなのはDCF法の適用に限られません。対象不動産の確定、価格形成要因の把握、各手法の適用など鑑定評価の手順の各段階を通じて論理的な整合性が求められます。 ニ ×:特定価格を求めた場合には、正常価格との関係を明らかにするため、鑑定評価報告書に正常価格の額を併記します。結果として両者が一致したとしても、併記を省略することはできません。

📖 関連するテキスト:42-1 各論第3章の全体像と証券化対象不動産の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

証券化対象不動産鑑定評価の手順鑑定評価報告書価格形成要因収益還元法正常価格特定価格DCF法

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出典:平成27年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。