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平成29年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問32

各論第1章A 最重要

宅地見込地の鑑定評価について、不動産鑑定評価基準各論第1章に規定する「価格時点において、転換後・造成後の更地を想定し、その価格から通常の造成費相当額及び発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を控除し、その額を当該宅地見込地の熟成度に応じて適切に修正して得た価格」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 価格時点において、転換後・造成後の更地を想定した価格は、原則として、原価法、取引事例比較法、収益還元法の3手法を適用して求める。
(2) 転換後・造成後の更地を想定した価格から、通常の造成費相当額及び発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を控除する際には、これに加えて宅地開発業者の投下資本に対応する適正な利潤相当額等をも控除することが通例である。
(3) 「熟成度に応じて適切に修正する」とは、宅地見込地の存する地域が自然的、社会的、経済的及び行政的要因の影響により宅地地域化する期間及びその蓋然性に応じて修正することをいう。
(4) 公共施設及び公益的施設に関する地域要因の動向は、市町村等の地域開発計画等から把握することが可能であり、これを分析することにより、当該宅地見込地の存する地域の熟成度を判断する資料とすることができる。
(5) 付近における住宅、店舗、工場等の建設の動向を考察することによって、当該宅地見込地の存する地域が宅地地域に転換する時期及び転換後の当該地域内における最有効使用を判断することができる。

正解と解説を見る

正解:(1)

解説

【正解 (1)】誤っているのは(1)です。 (1) ×:転換後・造成後の更地を想定した価格は、更地の鑑定評価に準じて求めます。更地の鑑定評価額は比準価格及び収益価格を関連づけて決定するものであり(各論第1章第1節Ⅰ1.)、3手法すべてを適用するものではありません。造成後の更地について原価法を適用しようとすると、まさに求めようとしている造成前の素地価格が必要になり循環します。 (2) ○:控除すべきは造成費相当額及び付帯費用にとどまらず、宅地開発業者の投下資本に対応する適正な利潤相当額等も含めるのが通例です。 (3) ○:熟成度に応じた修正とは、その地域が宅地地域化する期間及びその蓋然性に応じて修正することをいいます。宅地化までの時間が長いほど、また実現の確実性が低いほど減価が大きくなります。 (4) ○:付近における公共施設及び公益的施設の整備の動向は、各論第1章第1節Ⅳが掲げる勘案事項の一つであり、市町村の地域開発計画等から把握できます。 (5) ○:付近における住宅、店舗、工場等の建設の動向も同様に勘案事項として掲げられており、転換の時期及び転換後の最有効使用を判断する手がかりになります。

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この問題に出てくる用語

取引事例比較法最有効使用収益還元法価格時点地域要因比準価格収益価格原価法

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出典:平成29年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。