平成30年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問32
各論第1章A 最重要
特定価格に関する鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 不動産鑑定評価基準各論第3章第1節に規定する証券化対象不動産に係る鑑定評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合は、正常価格を求める場合と特定価格を求める場合がある。
(2) 民事再生法に基づく鑑定評価目的の下で、早期売却を前提として特定価格を求める場合、原則として比準価格と収益価格を関連づけ、積算価格による検証を行って鑑定評価額を決定する。
(3) 民事再生法に基づく鑑定評価目的の下で、早期売却を前提として特定価格を求める場合、不動産市況によっては、通常の方法で求めた正常価格から早期売却に伴う減価を行なわずに鑑定評価額を求めることがある。
(4) 会社更生法に基づく鑑定評価目的の下で、事業の継続を前提として特定価格を求める場合は、原則として事業経営に基づく純収益のうち不動産に帰属する純収益に基づく収益価格を標準とし、積算価格を比較考量の上、比準価格による検証を行って鑑定評価額を決定する。
(5) 各論第3章第1節に規定する証券化対象不動産に係る鑑定評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す特定価格を求める場合には、比準価格は収益価格の検証を行うために試算する。
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正解:(4)
解説
【正解 (4)】誤っているのは(4)です。
(4) ×:会社更生法又は民事再生法に基づく鑑定評価目的の下で事業の継続を前提とした価格を求める場合は、「原則として事業経営に基づく純収益のうち不動産に帰属する純収益に基づく収益価格を標準とし、比準価格を比較考量の上、積算価格による検証を行って」決定します(各論第1章第4節Ⅲ)。設問は比準価格と積算価格の役割が入れ替わっています。
(1) ○:投資家に示すための投資採算価値を表す価格は、正常価格の前提となる諸条件を満たす場合には正常価格として求められ、満たさない場合に特定価格となります。
(2) ○:民事再生法に基づく早期売却前提の場合は、原則として比準価格と収益価格を関連づけ、積算価格による検証を行います(同節Ⅱ)。
(3) ○:早期売却を前提としても、不動産市況によっては通常の市場公開期間との差が価格に影響しない場合があり、減価を行わないこともあり得ます。
(5) ○:同節Ⅰのとおり、DCF法による試算価格を標準とし直接還元法で検証した収益価格に基づき、比準価格及び積算価格による検証を行います。比準価格は収益価格の検証のために試算されます。
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