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令和8年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問19

総論第7章A 最重要

賃貸用の商業施設(証券化対象不動産には該当しない。)の価格を求める鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ 商業地域特有の地域要因として、顧客及び従業員の交通手段の状態、商品の搬入及び搬出の利便性、当該地域の経営者の創意と資力等に留意する必要がある。

ロ 賃借人との賃貸借契約において、売上に連動して支払賃料が決定されることが約定されている場合には、将来の売上については予測の限界があるため、鑑定評価を行うことは認められていない。

ハ DCF法において、保有期間満了時点において売却を想定する場合、売却に要する費用を控除する必要があるが、直接還元法においては当該費用を直接控除する必要はない。

ニ 賃借人が、当該商業施設の駐車場用地として隣接地を有償で賃借している場合、当該賃借料については、対象不動産の収益価格を求める際の費用として計上する必要はない。

ホ 対象不動産の類型が貸家及びその敷地の場合には、収益価格を標準として鑑定評価額が決定されることから、DCF法を適用しなければならない。

(1) イとハ
(2) イとホ
(3) ロとニ
(4) ロとホ
(5) ハとニ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】誤っているものはロとホです。収益還元法の適用範囲が論点です。 イ ○:顧客及び従業員の交通手段の状態、商品の搬入・搬出の利便性、当該地域の経営者の創意と資力等は商業地域の地域要因の例示のとおりです(基準総論第3章)。 ロ ×:売上に連動して支払賃料が決定される契約であっても、将来の売上を適切に予測して鑑定評価を行うことは可能です。「鑑定評価を行うことは認められていない」とする点が誤りです。 ハ ○:DCF法で保有期間満了時の売却を想定する場合には復帰価格の査定で売却費用を控除しますが、直接還元法では当該費用を直接控除するものではありません(基準各論第3章・留意事項)。 ニ ○:賃借人が自己の負担で賃借している隣接駐車場用地の賃借料は賃借人側の事業費用であり、対象不動産の収益価格査定上の費用に計上する必要はありません。 ホ ×:貸家及びその敷地では収益価格を標準として鑑定評価額を決定しますが、DCF法の適用が義務づけられるのは証券化対象不動産の場合であり、本件では直接還元法によることもできます(基準各論第3章)。 【学習ポイント】「DCF法の適用義務=証券化対象不動産のみ」を軸に、義務化の範囲を広げる肢を切りましょう。

📖 関連するテキスト:21-1 直接還元法(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

証券化対象不動産収益還元法直接還元法支払賃料地域要因収益価格復帰価格賃貸借

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出典:令和8年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。