令和8年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問24
総論第8章C 標準
鑑定評価の手順に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 鑑定評価の手法の適用に当たっては、地域分析及び個別分析により把握した対象不動産に係る市場の特性等を適切に反映した複数の鑑定評価の手法を適用すべきであり、複数の鑑定評価の手法の適用が困難な場合においても、その考え方をできるだけ参酌するように努めるべきである。
(2) 試算価格の調整とは、鑑定評価の複数の手法により求められた各試算価格の再吟味及び各試算価格が有する説得力に係る判断を行い、鑑定評価における最終判断である鑑定評価額の決定に導く作業をいう。
(3) 各試算価格の再吟味に当たっては、各手法の適用において行った各種補正、修正等に係る判断の適否、各手法に共通する価格形成要因に係る判断の整合性、単価と総額との関連の適否等に留意すべきである。
(4) 試算価格が有する説得力に係る判断に当たっては、特に対象不動産に係る地域分析及び個別分析の結果と各手法との適合性や、各手法の適用において採用した資料の特性及び限界からくる相対的信頼性等に留意すべきである。
(5) 都市計画法第5条に規定する都道府県が定める都市計画区域内において土地の正常価格を求めるときは、公示価格を規準としなければならないが、都市計画区域外においては公示価格を規準とする必要はない。
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正解:(5)
解説
【正解 (5)】公示価格の規準義務は「公示区域」内で土地の正常価格を求める場合であり、都市計画区域の内外で線引きされるものではありません。
(1) ○:市場の特性等を適切に反映した複数の鑑定評価の手法を適用すべきであり、困難な場合もその考え方をできるだけ参酌します(基準総論第8章)。
(2) ○:試算価格の調整の定義のとおりです(基準総論第8章)。
(3) ○:各試算価格の再吟味における留意点(各種補正・修正等の判断の適否、共通する価格形成要因に係る判断の整合性、単価と総額との関連の適否等)のとおりです(基準総論第8章・留意事項)。
(4) ○:試算価格が有する説得力に係る判断の留意点のとおりです(基準総論第8章・留意事項)。
(5) ×:公示価格を規準としなければならないのは、地価公示法の「公示区域」において土地の正常価格を求めるときです。公示区域は都市計画区域に限られず、都市計画区域の内外で規準義務の有無が決まるとする本肢は誤りです(基準総論第8章、地価公示法)。
【学習ポイント】「公示区域」=都市計画区域その他の区域(規制区域を除く)です。「都市計画区域内」と言い換える肢は定番のひっかけです。
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