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平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問17

総論第7章A 最重要

不動産の価格を求める鑑定評価の手法の適用等に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組み合わせはどれか。

イ 原価法は、対象不動産が土地のみであっても適用可能な場合があるが、この場合の再調達原価は、直接法により求めることとし、間接法による再調達原価しか求められない場合には原価法を適用すべきでない。

ロ 原価法の適用に当たっては、物理的・機能的・経済的な減価要因に着目して減価修正を行うが、例えば機能的減価が経済的減価を惹起したり、又は建物に係る減価要因が建物及びその敷地全体に減価を生じさせる場合があり、このような場合には同一の減価要因について重複して減価することがないよう、観察減価法の単独適用が許容されている。

ハ 取引事例比較法の適用において用いる配分法は、対象不動産と同類型の不動産の部分を内包して複合的に構成されている不動産の取引事例について、当該取引事例に係る取引総額が適正に把握でき、かつ対象不動産と同類型の不動産以外の部分の構成要素の価格又は割合が適切に把握できる場合に適用できる。

ニ 収益還元法は、不動産から生み出される収益に着目した収益方式の1手法であり、鑑定評価の3方式の均衡を図るため、当該手法の適用において、他の2方式の考え方を反映するのは最低限にとどめるべきである。

ホ 収益価格を求める方法には、直接還元法とDCF法があり、いずれも対象不動産が更地である場合にも適用可能であるが、当該更地の最有効使用が事業用不動産としての利用である場合には、DCF法のみが適用可能である。

(1) イのみ
(2) ハのみ
(3) イとハ
(4) ロとニ
(5) ハとホ

正解と解説を見る

正解:(2)

解説

【正解 (2)】正しいのはハのみです。 ハ ○:配分法は、対象不動産と同類型の不動産の部分を内包して複合的に構成されている不動産の取引事例について、取引総額が適正に把握でき、かつ対象不動産と同類型以外の部分の価格又は割合が適切に把握できる場合に適用できます。 イ ×:再調達原価を求める方法には直接法及び間接法があり、収集した資料の信頼度に応じていずれかを適用し、必要に応じて併用します。間接法しか用いられない場合に原価法を適用すべきでない、という制約はありません。 ロ ×:減価要因が相互に関連する場合には、同一の減価要因について重複して減価しないよう留意する必要がありますが、そのために観察減価法の単独適用が許容されるわけではありません。減価修正は耐用年数に基づく方法と観察減価法を「併用」して行うのが原則です。 ニ ×:鑑定評価の3方式は相互に関連しており、一つの手法の適用においても他の方式の考え方が反映されます(収益還元法における再調達原価の考慮、原価法における市場性の反映など)。反映を最低限にとどめるべきという方針は基準にありません。 ホ ×:更地の収益価格は土地残余法により求めますが、直接還元法・DCF法のいずれによっても求めることができます。最有効使用が事業用不動産としての利用であっても、DCF法のみに限定されるものではありません。

📖 関連するテキスト:21-1 直接還元法(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

耐用年数に基づく方法取引事例比較法最有効使用再調達原価観察減価法収益還元法直接還元法土地残余法減価修正収益価格

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出典:平成28年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。