平成28年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問23
総論第7章A 最重要
賃料を求める鑑定評価の手法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 宅地の賃料を積算法で求める場合、基礎価格は常に更地としての経済価値に即応した価格となる。
(2) 対象不動産に関する公租公課(固定資産税、都市計画税等)は、賃貸人が負担するのが通常であることから、積算法における必要諸経費等に含めてはならない。
(3) 賃貸事例比較法は、新規賃料を求める場合と継続賃料を求める場合のいずれの場合にも適用できる手法である。
(4) 利回り法における継続賃料利回りは、直近合意時点における基礎価格に対する純賃料の割合を採用すべきであり、他の要因等を勘案して変更してはならない。
(5) スライド法において直近合意時点における純賃料に乗じる変動率がマイナスであれば、スライド法により求められる実質賃料(試算賃料)は必ず実際実質賃料(現行賃料)よりも低額になる。
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正解:(3)
解説
【正解 (3)】正しいのは(3)です。
(3) ○:賃貸事例比較法は、新規賃料を求める手法としても継続賃料を求める手法としても掲げられています。継続賃料に係る適用は新規賃料に係る適用に準じつつ、継続賃料固有の価格形成要因に留意して行います。
(1) ×:積算法の基礎価格は、賃貸借等の契約内容による使用方法を前提とした経済価値に即応する価格です。契約により用途や規模が制限されていればそれを前提とするため、常に更地としての価格になるわけではありません。
(2) ×:公租公課は、賃貸人が負担して賃料に転嫁される費用であり、積算法の必要諸経費等に含めます。含めてはならないというのは逆です。
(4) ×:継続賃料利回りは、直近合意時点における基礎価格に対する純賃料の割合を「踏まえ」、継続賃料固有の価格形成要因に留意しつつ、期待利回り、各賃料改定時の利回り、基礎価格の変動の程度、類似不動産の事例における利回り等を総合的に比較考量して求めます。単純に割合をそのまま採用するものではありません。
(5) ×:スライド法で求めるのは試算賃料であり、これと実際実質賃料(現行賃料)との高低は、直近合意時点の賃料水準と現行賃料の関係によります。変動率がマイナスであることだけから、必ず現行賃料より低額になるとはいえません。
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