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令和元年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問38

各論第3章A 最重要

証券化対象不動産の鑑定評価におけるDCF法適用に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ DCF法の収益項目のうち、「その他収入」として、看板、アンテナ、自動販売機等の施設設置料、礼金・更新料等の返還を要しない一時金等の収入があげられる。

ロ 賃貸事務所の鑑定評価において、現行の賃料水準が適正水準よりも低く、5年後の定期借家契約終了に伴うテナント入替により賃料上昇が見込まれる場合、DCF法の初年度の賃料は5年後に実現する賃料にしなければならない。

ハ 賃借人に返還を要しない礼金が売買の際に引き継がれない場合、現在の賃貸借契約が継続していても、礼金を収入項目として計上しない。

ニ 証券化対象不動産の鑑定評価における収益価格を求めるに当たっては、直接還元法を適用しなければならない。この場合において、併せてDCF法を適用することにより検証を行うことが適切である。

ホ 複数の不動産鑑定士が共同して複数の証券化対象不動産の鑑定評価を行う場合にあっては、DCF法の適用において活用する最終還元利回り、割引率、収益及び費用の将来予測等について対象不動産相互間の論理的な整合性を図らなければならない。

(1) イとニ
(2) イとホ
(3) ロとハ
(4) ロとニ
(5) ハとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】誤っているのはロ・ニです。 ロ ×:DCF法は連続する複数の期間に発生する純収益を予測して明示する手法ですから、初年度は現行の賃料水準に基づく収益を計上し、5年後のテナント入替による賃料上昇はその時点の期間の収益として織り込みます。初年度から5年後に実現する賃料にするのは、DCF法の趣旨に反します。 ニ ×:証券化対象不動産の鑑定評価における収益価格を求めるに当たっては「DCF法を適用しなければならない」とされ、併せて直接還元法を適用して検証を行うことが適切とされています(各論第3章第5節)。主従が逆になっています。 イ ○:その他収入には、看板、アンテナ、自動販売機等の施設設置料、礼金・更新料等の返還を要しない一時金等の収入が含まれます。 ハ ○:売買に当たって買主に承継されない一時金は収益に計上しません。実際実質賃料から当該部分の運用益及び償却額を含まないものとする扱いと同じ考え方です。 ホ ○:複数の不動産鑑定士が共同して複数の証券化対象不動産の鑑定評価を行う場合は、最終還元利回り、割引率、収益及び費用の将来予測等について対象不動産相互間の論理的な整合性を図らなければなりません。

📖 関連するテキスト:42-1 各論第3章の全体像と証券化対象不動産の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

証券化対象不動産最終還元利回り直接還元法実質賃料収益価格DCF法定期借家割引率純収益賃貸借

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出典:令和元年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。